表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/101

3度目の正直でついに実現。俺の理想の関ヶ原。

詠んでくださった方々本当にありがとうございます!

今回は関ヶ原最大の戦の始まりです。

俺はまた目が覚めたら石田三成だった。


今度はなんか関ヶ原とか野外の陣でないらしい。どこかの城にいた。

「殿、皆様お集まりですぞ。」

となんかすっかり顔なじみになってきた島左近に言われて部屋に顔を出すと、

錚々たる武将が並んで座っていた。


上座は宇喜多秀家と毛利秀元、吉川広家、島津義弘、大谷吉継、そして無能なコニタンこと小西行長(前回の恨み)、と一緒に他にも大名が揃っている。


見覚えがない面々は探りを入れたら立花宗茂と小早川秀包ではないか!


立花宗茂といえば太閤殿下に西国無双と言われた勇将である。島津家との戦いでは落とした城は数しれず、朝鮮では碧蹄館の戦いで数万の明軍を撃破し、その勇名は天下に轟いている。


「それでは立花様と小早川様は大津城を攻め、小野木重勝様の部隊は丹後田辺城を攻めるということでよろしいか。」


 どうやら関ケ原にたどりつくよりも前の軍議らしい。


これはひょっとしたらチャンスかも知れない。


なにせ小早川秀秋にきっちり西軍としての仕事をしてもらっても負けてしまったのだ。

同じ瞬間になんども飛ぶループじゃなかったのをなんか俺を転生させている神に感謝した。

また柳生宗矩に首を斬ってもらうのは正直終わりにしたい。

今度こそ理想の関が原を成し遂げるのだ!


「ちょっと待ったあ!!」


俺が声を上げたので皆一斉に振り返った。


「それでは内府の軍勢が戻ってきた際に直接当たる軍勢が足りない。

なにせ相手は海道一の弓取りですぞ。」


「ではどうすればよいというのだ。」


立花宗茂が声を上げた。

 「まず大津城は重要な拠点ではありますが、京極はヘッピリ大名。

 立花様のような武勇を誇る方を当てる必要はありません。

 また丹後田辺城の細川幽斎も古今伝授を受けた御身こそが大事で無理な戦をしてくるとは考えられません。伊勢方面にしても積極的に攻め上がってくるほどの大物はおりません。」

俺は続けた。

「ですから丹後田辺には交渉事に長けた小西行長殿を向かわせてあくまでも交渉で

開城を狙うのです。」


うふふ。どうせ小西は関が原に来ても真面目に戦わないからな。


小野木重勝の方がよほど頼りになるわ。


「そして田辺城に向かう予定だった小野木様と吉川広家様で大津城を攻めます。」

吉川広家が厳しく声を上げる。


「何をいう三成!お前はわしが岐阜に向かうには力量が足りないというのか!!

ヘッピリ大名と戦え、とはお前俺をなめているのか。」


烈火のごとく怒っている。あら、意外と若い頃バサラだった雰囲気残っているのね。

そりゃそうだ。だって吉川様は岐阜にたどり着いて家康と「戦いませーん」と態度を示して

和平交渉を行うのが前提のグルだもの。もう手打ちするのが前提だもの。

その御蔭でこちらは主犯押し付けられて2度も首を斬られているのだ。

ふざけるな。お前の思うようにはさせぬ。


「吉川様には最前線で雑魚と戦うのではなく、大津を落としてこちらと大坂の

連絡線を作り上げていただきたいのです。そして近江から大坂の間が安全になったら

毛利輝元様と秀頼様にご出陣いただくのです。そうすれば内府についている

福島など太閤様に恩を受けた恩知らずも頭を垂れるしか無いでしょう。」


「なるほど・・・。」


「輝元様の軍勢と秀頼様がご出陣なさったら内府といえども如何ともできないでしょうな。」


 諸将からお褒めの言葉を頂いた。吉川め、好きなようにはさせないぜ。

こちらとしては大津が落ちて毛利の本軍が出てこられるなんて思っていないけどな。

前線から吉川広家が消えれば戦さぼって宰相殿の空弁当はできまいよ。


 その後もいかに大津を抑えることが大功になるか、先陣の毛利の指揮を小早川秀包様に任せれば、

大津城を落とした暁には吉川様が治められるのもいいかもしれない。

夜戦よりも攻城戦のほうが戦上手で鳴り響く吉川家にふさわしい、

と考えてもいない歯の浮くような美辞麗句を並べまくり、どうにか諸将を説得することができた。


 そして大垣城に辿り着く前に前回のように朝廷と秀頼様から書状をいただき、今回は松尾山に辿り着く前に小早川秀秋様とガッチリと友情を結ぶことに成功した。


 それから大垣城はさっさと補給をして関が原にそのまま向かい、松尾山だけじゃなく関ケ原全体に塹壕を掘り、柵を張り巡らせたのだ。


 そしてついに(俺の)理想の西軍が出現した。

松尾山にはやる気に溢れた小早川秀秋15000。後方の脇坂たち裏切り部隊はいいくるめて伊勢方面に回していたので裏切るやつはいないぜ。


南宮山の毛利も山上まで行かず、いつでも山を駆け下りられるように小早川秀包様と毛利秀元様の指揮で待ち構えている。その数合わせて2万。


そして正面は宇喜多秀家はいつもどおり15000だが、その脇には立花宗茂隷下の15000。

大谷吉継とその寄騎も小早川に備える必要なく正面攻撃に徹する。

島津義弘の配下に少大名を合わせて5000の兵力を確保。


どうじゃ。これで「西軍の大部分は日和見」じゃなくてまともに戦闘する部隊が6万以上だ。

長宗我部とかやる気が微妙な部隊もこちらが有利なら動くだろう。



 そして史実のように前日の夜間の強行軍で疲労でボロボロでもなく、事前にたどり着いて休息と補給も十分だ!


「今度こそ勝てるぞぉぉぉ!!」と俺は思わずシャウトした。

「今度こそ、とはなんのことで?」

と島左近が不審な顔をしていたので、いや気にするな、といってごまかしたが今度こそは

手抜かりはないはず。


レッツゴー関が原。カモン徳川家康。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] その勇名は添加に轟いている。 天下ですよね
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ