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重い女と軽い女  作者: 春風さくら
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2人の運命の赤い糸は…

 これは、ある中学校のある二人組の女の子の話である。季節は春、小学校を卒業し真新しい制服に身を包んで中学校の校門前にたたずんでいるのは、長い髪をふたつ結びにしたかわいらしい少女であった。その子は、小学校からの親友である藤堂彩音を待っていた。横断歩道を挟んで勢いよく走ってきて大きく手を振っている。彩音は信号が青になると短い髪を暑そうにかき上げてふたつ結びの女の子のもとへ駆け寄ってきた。

 「おはよ~!桜子!」

 「あやちゃん、おはよっ!」

と軽い挨拶を交わして、中学校へと入って行った。こんな二人を見つめているのは、自己紹介が遅れてしまったが先ほどから話をしている私、西園寺鈴香である。

今日は中学校の入学式。私は、桜子と彩音と同じ小学校であった。小学校の頃から仲良しなあの2人はいつもクラスの人気者であったのだ。そんなあの2人と中学に入って仲良くなるとは知る由もないこの時の私は、あんな風に仲の良い友達ができるといいなという想いを胸に、2人より少し遅れて中学校に入っていった…。



「みなさん!ご入学おめでとうございます!!

私はこの1年5組の担任の里宮秋と言います。

よろしくお願いしますね!さぁ!みなさんはこれから中学生です。先生と一緒に3年間充実した学校生活にして行きましょう!!!」

元気の良い、先生だ。私は、窓側の1番後ろの席に座っていた。そんな私にまでよく通る声で一気に言い終えた。

『…いつまで持つかなこの元気…』

心の中でそう呟いた。でも、小さく声に出してしまっていたみたいで、前に座っていた彩音がその横に座っていた桜子と目を見合わせてから私を見たのだ。聞こえてしまったなんて…私は顔を少し赤らめて俯いてしまった。すると彩音が、

「私も同じこと思ったよ!」

と私に聞こえる程の小さい声でささやいた。

「私も、私も!!」

と桜子。驚いた。まさか、あの人気者の2人が私と同じことを思っているだなんて…

私は顔を少しあげて、

「そうだったの?」

と疑問をもたせて返した。2人はクスクスと笑って

「うん!」

と声をそろえて返事をした。

これが私と2人との中学初めての会話であった。


彩音「ねーねー、そういえば鈴香ちゃんのLINE知らないんだけど!!」

桜子「あっ!私も知らなぁーい!!」

彩音「今こうやって同じこと思ってたのも何かの縁だと思って、LINE教えてーーー!!!」

桜子「そうそう!小学校も一緒だし!!もっと仲良くなりたぁーい!!」

こんな展開になるとは…

鈴香「う、うん。私ので良ければ。」

彩・桜「やったぁー!」


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