3-1 コウチェンの危機
よろしくお願いします。
_メーエンの酒場_
ナマケは、メーエンに戻ってきていた。そうするとまちはある噂で持ちきりであった。その噂というのは、エーメンの西にあるコウチェン王国が魔物の軍勢3万に襲われているというものだった。ものすごい数ではあるが、コウチェンの王国軍10万が迎え撃っているそうだ。一応、エーメンからも援軍を出して魔物の討伐に当たるらしい。
しかし、これまでにこの数の魔物が一致団結して襲いかかってきた事例はここ数百年において存在しない。これも、魔王の存在の影響なのだろうとナマケは思う。
この噂を聞いたその日の内にナマケは、コウチェン王国へと旅立っていく。
_コウチェン王国_
その日は空が青かった。日差しは少々きついが、それでもまだ心地いい方だった。こんな日は日向でのんびりするのがいいのではないかなどと思っていた。
「姫様、お飲み物をお持ちしました。」
専属のメイドが飲み物をもって来ていた。
「なんでもないわ。ただ、いい天気だと思ってね。」
そう言って私は、近くにあった椅子に腰を下ろした。
「確かに今日は良い日和でございますからね。最近は気の重くなる知らせばかりでしたし、ごゆっくりなされるのも宜しいですね。」
そう言って、紅茶を静かにテーブルに置いた。私はそれを持ち上げて、香りを楽しんで一口のんだ。
「やっぱり、あなたのいれてくれる紅茶は美味しいわね。これだけでも、心が軽くなるわ。」
「そう言っていただけると幸いでございます。」
そう言って、メイドは微笑みながら一礼した。この微笑みも私の心を軽くしてくれる。
そんな和やかな時間は急に終わりを告げた。
奥から誰かが走ってくる音が聞こえる。近衛騎士のものだろうか、私のなかに不安が生まれる。
「姫様!! 至急会議室へお越しください!! 一大事にございます!!」
私の顔を見るや騎士はそう言った。どうやら、相当に大変なことが起こったようだ。私のなかの不安は更に大きくなった。騎士は、先程から焦りを露にしている。
私は、急ぎ会議室へと来た。なかには、父王と母、宰相、軍務卿および我が国の大将軍がいた。この面々から戦にかんすることとさっしがつく。おそらく帝国で何かあったのだろう。
「キュア来たか。まずはこっちに来て軍務卿の話を聞きまさい。」
私は父王に従って、軍務卿の話を聞くことにした。
「そえでは、話を始めさせていただきます。
先程、帝国に送り込んでおりました手の者より知らせがありました。そこには帝国が異形の軍を形成し我が国へと進軍を開始したとありました。知らせから考えますに、2~3日後には、我が国と交えることになると思われます。」
「敵の手勢はどれほどなのだ?」
「少なくとも3万は下らないかと思われます。」
「なっ!! そのような大群どうすればいいというのだ!!」
「我が方の兵士は10万おります。しかし、それでも厳しい状況です。だからこそ陛下にはこの国より逃れていただきたいのです。」
「それは、できん!!民を残して王が生き残って何になろうか!そんな王のもとに人は集まらぬ、それに儂はこの国を家臣を民を愛しておるのだ。逃げることなどできるはずもない。大将軍よ、共に戦おうではないか!!」
「はっ!!!この命に変えても敵を討ち滅ぼしましょう!!」
大将軍は王の発言、そして真っ直ぐな瞳を見て感動した。この王に一層の忠義の念を抱いた。故に彼は片膝を着き仕える主に最大限の敬意を持ってその命にうなずいた。
だが、このとき姫は深い恐怖に襲われていた。王族といて常に命をかける覚悟をしていたつもりであった。しかし、まだ年若く本当の意味で命の危機に貧したことのない姫には、この状況はあまりに過酷であった。
城壁の外には、万を超えた魔物の群れ、それを迎え撃つ兵士それらが激しくせめぎ合い、多くの屍を築いている。こんな状況を年若い少女でしかない姫に耐え戦えというのは酷な話であろう。されど、悲しむべきかこの姫には癒やしを与える不思議な力があった。それ故に彼女はこの戦いから逃げることはできない。そのことは姫の心を重く、深く沈めていくのだった。
_コウチェン・エーメン国境_
ナマケは、今まさにコウチェンへの国境を越えようとしていた。王都まではここから3日というところである。もう既に戦いは始まっている。ことは一刻を争うものだ。ナマケは、だるいながらも出し惜しみするのをやめた。全力でかけることにしたのだ。そうすれば王都へ1日でつくことができる。
ナマケは、そう決めるやいなや走りだした。その先に待つ万の敵を屠り、この先の仲間を得るであろう魔の戦場へと
ありがとうございました。
次回は、戦闘メインになる予定です。




