0-1 プロローグ
よろしくお願いします。
素人の文なのでどうか温かい心でお読み下さい
あたり一面何もなく、ただ意識だけが存在している黒い空間に彼はいた。どれほどそこで漂っていただろうか、彼の意識に声が聞こえてきた。
「勇者よ名前を告げてください。」
はて、勇者とは誰のことであろうかと彼は思った。しかし、この場に自分以外の存在は声の主がい感じられず、必然的に自分のことを勇者と言っているのだろうことは察しがつくため彼は、そこまで考えてとにかく声に答えることにした。
「ナマケ」
彼、ナマケは名前のみを簡潔に答えた。そうするとまた声が聞こえてきた。
「あなたの名前はナマケというのですね。突然では有りますが私は世界管理者『神』と言います。この度私の管理下において魔王の存在が確認されました。管理規程により私は勇者を誕生させる義務があります。ここまででお察しいただいたと思いますが、勇者とはあなたのことです。勇者ナマケよあなたには魔王を打倒していただきます。規定に基づく最低限の支援はさせていただきますのでご安心下さい。それでは勇者ナマケよ、良き旅を。」
神と名乗った存在はそう一方的に言った。ナマケは突然のことにあっけにとられて何も言うことができなかった。そもそも、神という存在のことや勇者や魔王という存在のことをナマケは知らない。それどころかよくよく考えて自分の名前がナマケであるということを何故知っているのかすらわからない。ナマケは混乱した思考を長い間続けていた。彼が混乱する思考から抜ける頃には彼の存在している空間が唐突に崩壊した。そこで、彼の意識は途切れる。
ところ変わってここは、「エレファギス」と一般に呼ばれている世界。世界はたった一つの大陸からなっており、大陸には様々な生命が存在する。人や魚、植物に虫や微生物というありとあらゆるものが存在している。その中で食物連鎖の頂点に君臨しているのは人であった。人には知恵と神より与えられたとする魔術の力があった。人はそれを活かし食物連鎖の頂点に君臨し続けていた。しかし、ある時それを揺るがす者達が生まれた。
それらは、「魔獣」と呼ばれる。魔獣は様々な種類が存在するが、総じて身体能力が高い。そして、人だけが持っていた魔術を行使することができた。魔獣の出現から人類は一時、衰退の道を辿った。だが、人類もただ黙っていたわけではない。知恵を使い様々な道具を生み出し魔獣と戦った。その過程で人類は魔獣を倒すことで己の身体能力や魔術の力の根源である魔力が向上することを発見した。それから人類の巻き返しは始まった。精鋭を揃えた人類は魔獣を狩らせ、精鋭を強化することで魔獣との戦いは人類側が有利な状況に持って行くことができた。されど、魔獣を根絶やしにすることなどできるわけもなく人類は魔獣という脅威との共存の道を歩みだした。村や都市には防壁が作られ、魔獣線の精鋭たちは自警団を立ち上げ各地防衛のためにに散らばった。後にその自警団は「ギルド」と呼ばれるようになり、そこに所属するもののことを「討伐者」と呼ぶようになった。
また、魔獣との戦いが終局を迎えると各地に国家が形成された。大陸中央に位置する宗教国家「トーニ教国」、大陸北東に位置する「シック王国」、大陸南に位置する「エーメン共和国」、大陸西に位置する「コウチェン王国」、大陸北東に位置する「デレイク王国」の5つが存在している。各国間では戦争もなく平和的な関係を築いている。
こんな世界に今、新たな魔の手が生まれようとしていた。
素人の稚拙な文を最後まで読んでくださりありがとうございます。
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