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悪食吸血鬼の異世界魔王化(続)計画  作者: 久図鉄矢
登場人物紹介【あらすじ追加】
102/124

登場人物その五(あらすじ入り)

これまでのあらすじ的な何か


 二つの【魂】を宿す半人外たる飛逆は気付けば森の中にぽっかりと空いた空き地へと異世界転移していた。そのほぼ直後、似たような存在であるところの半竜人であるヒューリァと邂逅――戦闘状況に入る。

 その突発的戦闘を、彼女を自身の異能【吸血】によって喰らい、勝利を収めた飛逆だったが、そのために後遺症を負う。内側から浸食してくる彼女に憑いていた怪物を封じるために一切の眠りを禁じられてしまったのだ。


 自らに憑いていた怪物を嫌悪していたヒューリァは、それを剥がしてくれた飛逆に感謝と共に負い目を覚え、彼と行動を共にしながら彼に尽くすことを心に決める。


 しかしながら飛逆砦は、とある過去から女性と必要以上に接することを避けるようになっていた。飛逆は極力彼女を女性として意識しないように振る舞いながらも、彼女に自分と似た何かを感じ取り、女性としての彼女に惹かれていく。そのことが結果として彼にある決意を徐々に育ませることとなった。――己を犠牲にして、彼女をこの世界に心身から帰化させるという、そんな決意を。


 ところで飛逆たちが異世界へと転移したことは、何も前触れもなく、召喚されたその後にも何からも誰からも説明はなかった。いくつもの仮説を立てながらも、飛逆たちは生きるために行動を起こす。その過程で自分たちと似た境遇である異世界からの転移者との遭遇を果たしていた。


 モモコと名乗る『白い虎に憑かれた者』。

 ミリスと名乗る『正体不明の髪を操る者』。

 また、飛逆たちと直接的に遭遇することはなかったが、『狼に憑かれた者』もいた。


 前二者と仲間のような関係を築き上げ、その過程で飛逆たちは自分たちの境遇が結局どういうことなのかという仮説を得ていた。


 怪物を【能力結晶】という『ヒトに怪物の能力を与える道具』。その素材とされるべく、自分たちは召喚されたのだという仮説だ。


 もちろんそんなものにされるつもりはない飛逆たちは、正体を隠しつつ、この世界で生きていくための足場を作るために暗躍・奮戦する。


 しかし中々上手く行かない。


 そもそも飛逆たちには目的が二つあった。


 一つは前述のように生きていく足場を作ること。

 残りは、自らに憑く怪物を祓うこと、だ。


 怪物に憑かれている間はヒトの社会で生きていくことは難しい。そうした事情もあって、後者のほうが優先的な目標だった。


 暗躍に限界を悟った飛逆たちは、後者に注力することを決める。その矢先に、ヒューリァが暴走した。


 彼女の暴走は、飛逆が心に秘めた決意をどうしてか悟ったがためだった。


 ヒューリァの策略により、飛逆は一時捕縛拘禁される。

 その直後、飛逆たちは『狼に憑かれた者』を降した戦闘者によって襲撃を受ける。


 その危機的状況を、飛逆はヒューリァから喰らった怪物の力を引き出すことによって凌いだ――が、思考能力の低下など、深刻な後遺症を負ってしまう。更にはその時共に行動していたモモコの戦力もまた、心理的な要因によって低下していた。


 そんな状況で、はぐれていたミリスの暴走。

 飛逆たちがすでに行き詰まっていることを象徴するかのような危機的状況の連打。


 飛逆は行き詰まりを打破すべく――一つの街を消し飛ばした。



(↑壱~弐章まで)



 そこまでやるつもりはなかった飛逆だが、後になって反省はすれども良心の呵責などははない。飛逆砦はこの世界に召喚される以前から、すでに良心と呼ばれるものがすっかりすり潰されていたからだ。


 そんな飛逆がヒトを集めて社会を形成しようとするのだから、上手く行くはずがない。上手く行かない理由がわかっていてもそれを改めることができない飛逆は、俄に仲間内でも軋轢を生じさせていく。それを助長するかのようなヒューリァの振る舞いもあって、飛逆が気付かないところでギシギシと不協和音が鳴り響いていた。


 街を消し飛ばしたために、怪物を祓う術の手懸かりが失われていた。飛逆としてはヒトとなったヒューリァのためにも、怪物を祓う術を研究するためにも、社会の形成は必須だと考えていた。


 不協和音が飛逆に露呈されずに推し進められる計画は、突如して頓挫する。


 新たなる怪物の襲来である。


 植物を操るその怪物の攻撃によって、飛逆たちは安全地帯であるダンジョンの中から動くことが出来なくなった。


 このタイミングでの『新たなる怪物』というのに違和感を抱いていた飛逆はその正体をなんとか看破しようと考察を始める。


 手懸かりが得られないままに、不協和音の一端が顕わになり、モモコとの関係が悪化する。


 ところで飛逆が街一つを消し飛ばす寸前、ゾッラという幼女と名無しの仮称ノムというその侍女を拾っていた。なし崩し的に拾った彼女たちは特殊な者であり、ゾッラの特殊性はその感受性にあった。


 新たなる怪物の正体の一端を、その感受性によって掴んだ飛逆は、その怪物の正体を更に探るべくモモコを送り出す。


 同時に飛逆は現状では打倒し得ないと結論したその怪物に対抗する力を得るべくダンジョン深くへと向かった。


 そこで怪物的な『狼』の残骸とでも言うべき敵により襲撃され、飛逆はまたも窮地に陥る。


 その窮地を救ったのは、飛逆の血によって『怪物化』したヒューリァであった。


 そのヒューリァとの協力で、飛逆は『狼』を喰らい、その力を獲得する。


 その力は、飛逆の戦力を高めることはもちろん、地道に進めていた怪物を祓う術の開発にも貢献した。一時方針を転向してその術の開発を本格的にする飛逆たち。


 折良く戻ってきたモモコが持ち帰った情報により、飛逆はその『敵』を知る。


 術開発が行き詰まったことで飛逆たちはまたも方針を転向し、その『敵』の打倒へと乗り出した。


 単身で敵の元へと向かい、それを打倒した飛逆だったが、いくつか予定外のことがあった。


 その『敵』が抱えていた事情である。

 飛逆はその事情を受け継がざるを得なかった。

 そして明らかになる『飛逆たちが召喚された理由』。

 ミリスによって主観的に組み立てられた、あくまでも仮説でしかないそれは、けれど異様なまでに飛逆にとって説得力があった。

 飛逆は決意する。

 自分たちを召喚したであろう何者か。

 依然としてその正体の一端さえも明らかにしないそれを、必ず殺すのだと――


(↑伍章まで)

登場人物紹介その五


♂飛逆 砦


主人公。

【吸血】と呼んでいる異能力を使う。【吸血】はいわゆる怪物を吸収し、自分のモノとすることができるとこの世界に召喚されてから明らかになった。

元々すべてにおいて人間離れした感覚値を有する上に、貯め込んだ精気を無自覚に感覚を引き上げるのに使っていた。現在はその強化を自在に操ることができるため、かなり極端なことも実現可能。

体表一センチ前後の小範囲で火炎(熱という現象)に対する絶対耐性を獲得。範囲の拡大が可能になり、その範囲内である程度原子・分子の運動量そのものに干渉することもできる。

自分の血液を毒霧に変化させる能力を獲得。毒霧は基本的に狼の形で固定化されている。赤毛狼と名付けられた準眷属は異能や行動パターンを後付けできるため、応用範囲は広い。

応用で異能化学物質を合成することができるようになった。素材と掛け合わせることで様々な物作りができる。

植物を操作する能力を獲得。毒合成能力との合わせ技で有機化合物の精製能率が格段に上昇した。


外見年齢 16~18歳。 

黒髪・黒瞳。こめかみから紅い角が生えている。右腕が赤竜の腕になっているが、角を生やしてからは自分の腕として普段は擬態させている。


ガチガチに固めていたマインドロックが外れてきているため自分の方向性を見失いがち。目的のためならなんだってやる状態。



♀ヒューリァ


元竜人。

【紅く古きもの】と呼ばれる化生に憑かれていた。

炎を操る【古きものの理】を扱う。

戦闘分野に関して天才的なセンス持ち。

飛逆砦の血を飲むことで彼の眷属と化した。

術式光(【神旭】)を自身に刻みつけることで今までは最低トリプルアクションだったのがダブルorシングルになり、連射性が向上。自身の肉体に限定して熱耐性も獲得。


外見年齢 16~18歳。

赤髪・紅瞳。戦闘態勢に入ると、実は流動している刻印が浮き上がり、儀式化粧のような相になる。


単体戦闘力の高さがあまり役に立たない局面ばかり続いているため、不完全燃焼気味。飛逆と同じく方向性を見失いがち。

怪物の【魂】をどうにかする研究を普段は行っている。



♀モモコ


猫耳虎娘。

名称不明の虎に憑かれている。

紫電を操るが、あまり使いたがらない(歯を剥き出しにすることを恥じる文化で育ったため)。身体能力は怪物的にも上位。隠密・隠形スキルはカンスト状態。


外見年齢 20~25歳(?)。

漆黒・白銀のストライプ髪・紫瞳。体表面積の過半は虎縞毛皮。


隠密スキルが暴走しているのではないかというくらいに空気状態。



♀ミリス


飛逆曰く「フランケンシュタインの怪物の花嫁」。長いから言われていないが。

名称・正体不明の化生に憑かれている。

周囲の情報を非常に細かく分析できる髪を個別に操るが、髪を伸ばしすぎたり、情報を読み取りすぎたり、エネルギーを通しすぎたりすると思考力や正気が侵される。

操作力と呼ぶべき方向が飛び抜けている。飛逆の協力を得て着々とそれを発揮できるようになってきている。

身体能力というか運動神経は論外。


外見年齢 14~16歳(?)。

黒髪・瞳色不明。縫合痕だらけ。黒の拘束衣デフォ。


ヘタレ。計算高く、実際頭の回転は速いのだが、致命的なところで「何か」を間違えてしまう性質。

最近色々と開き直ったが、致命的な墓穴堀の性質や恥ずかしがり屋は相変わらず。

飛逆に惚れたらしい。盛大に爆死しかけたが、やっぱり開き直ったらしい。

人を誘導しようとする性質は相変わらずで、それを飛逆に対しても適用しようとして自爆するのも相変わらず。けれどそれさえも計算の内であるとか。



♂トーリ


影も薄いが外見も全体的に色が薄い感じ。

ヒト。

論外。


年齢 14歳

薄茶髪・青みがかった灰色瞳


「きちんとした教育」を受けてきたことがわかる物腰に振る舞い。少し後先を考えないところがある。評価の枕詞に「何々にしては~」が付くタイプ。妙にしぶといが、本人の意志とは無関係なところでそれが決定・左右されている。

ヒキコモリだけどゾンビ(モルモット)になりました。→赤毛狼化しました。ナチュラルにステルスしてます。




♂カスト


糸目が特徴的。

ヒト。

論外。


享年 26歳

黒髪・青眼。


最早誰も覚えていない。




♂飛逆 ???


飛逆砦の兄。吸血種の血族の一員。

環境を考えれば破格の知識量。色々と『調整』を受けていた疑いあり。


享年 21~24歳。

飛逆砦に同じ。


【魂】として存在し、飛逆砦の身体を使って独立的に思考していることまで明らかなのだが、何を考えているのか、割と謎。

相変わらず飛逆砦の情報処理を手伝っているが、その内心は推し量れない。



♂ギィ


採集者のトップランカー

たぶんヒト

剣術を初めとした「戦い方」の熟練度が廃人レベルだとか。


外見年齢 30歳前後。

黒髪・青眼


どうやら戦闘狂だったらしい。トチ狂った廃人。

飛逆に喰われた。




♀ゾッラ・イージュン=パヴェルコバー


非合法ロリ巫女

ヒト

戦闘力は皆無。ただし体力は歳の割には意外とある。

盲目だが共感覚を持っているため、音で物を視たり、語感に味を感じたり、匂いで人を見分けたりする。ただし負荷がきついので無意識的にオンオフを制御している。


年齢 11歳

アッシュブロンド・灰眼。褐色肌。


神樹化していたが、ヒト型に戻されて保管されている。



♀ノム


メイド

ヒト

戦闘メイド、では残念ながらない。初級の中の上級クラスの採集者並みの実力はあるが、たしなみ程度。

メイドとして必要なことは、喋ること以外はほとんどこなせる。


年齢 19歳

くすんだ赤毛・茶瞳。


ゾッラに同じ。




♂イルス


採集者のトップランカー

普通にヒト

戦闘力はトップランカーの中で中堅。チームプレイが得意だが、その中核を為すというタイプでもない。


外見年齢 25歳以上

茶髪・碧眼


飛逆が生やした植物からエネルギーを吸収して稼働する強化外装を纏って日々仲間内で対人訓練を行っている。巨人兵の操縦士の候補とされているが、色々問題があるため先送りになっている。



?人狼(?)


飛逆たちと同じ被召喚者

いわゆるワーウルフ

戦闘力その他不明。毒(※)を使うタイプだったことが推測される。


外見年齢 不明

髪・瞳色不明。飛逆が確認できたのはモモコの犬バージョン。


ギィに倒された後、自体を毒煙として復活させられた挙げ句に飛逆に喰われた。


※オリハルコンを封じたギィに倒されているため、飛逆のように様々な毒を生み出すことができたとは考えづらい。


♀(♂)ヴァティ


前々回の被召喚者

いわゆるダークエルフ(半ダーク)

植物をある程度遠距離で操作し、魔改造できる。

魔改造した植物を使い、極めて強力な戦闘力を実現できる。

年の功があるためか、なんとなく先読みができる。


外見年齢 15歳くらい

ゾッラよりも光沢のあるアッシュブロンド・翠眼。肌はゾッラよりも不自然に艶のある褐色。


自分を終わりにしたいと思っている。飛逆に喰われた。種蒔きが好き。


♂ウリオ


ヴァティの腹心

ヴァティの眷属として、ある程度の植物操作能力を有し、自体の身体を植物に変化できる。

感覚が割と異常なレベルで鋭敏だが、実は普通よりもちょっと優れている程度。違和感を忘れず、見逃さないというところが優れている。


外見年齢 20歳くらい

金髪・碧眼


飛逆に唆されてヴァティの復活を画策している。



名前だけモブ


・トップランカー(イルスの仲間)

♀アドレイド

♀ボニー

♀ベレン

♂ディル


・ヴァティの眷属

♂ハルドー

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