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廃校舎 2階
(?…一階より広くないか?)
階段を登るとすぐに影に隠れて奥を覗くと廊下の幅が広く、近くの教室も広くなっていた。
(……いやここで考えても変わらないか……は?…まだ十分にもなってないぞ?!)
廊下の真ん中あたりからペタペタと異音がした為もう一度覗くと下半身がなく上半身のみで腕を使いある妖の『ケテケテ』がいた。
(人体模型は形があるからまだわかる。だがあれが出て来るのは早すぎる!)
ケテケテは下調べをした時は早くても2時間経って出てくるはずだ。なのになぜもう出てるのか考えていると叫び声が聞こえた。
(!悲鳴……あいつが動いたと言うことは本物の人間だな……諦めるしかない、速度はあっちが早いしこの状況だと俺も死ぬ)
声の高さから俺達が探していた人物である事は分かったがあれがいる以上どうしようもない為、諦めて時雨と合流することにし反対側の階段を目指す。