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美少年の回想、らしい。

 それは意思も知性も持たないただの世界の仕組みの一つだ。例えるなら分解者。還す者。ただ、循環させるのは物質ではない。近い言葉を選ぶのであれば、命、あるいは情報といったところだろう。

 それはただの仕組みだった。しかし、長い年月を経て、蓄積されるものがないわけではなかった。生命に似たものとなった。知恵を持つようになった。快・不快を持つようになった。趣向が発現した。人格のようなものを持つに至ったのが、それだった。

 仕組みとしての役割は変わらない。日々に少し変動があるだけ。

 朽ちたものを還すのが役割だが、たまには生きるものと会うこともある。

 まだくちばしの黄色い少年。死のにおいには縁遠いもの。新鮮ではあるが、幼すぎた。

 いつかその時には食わせてもらおう。少年と約束した。指切りという人間らしい契りを交わして。

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