表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/15

episode.00



その日、白雪は深く長い眠りについた。


猛毒の魔女は言う。

「あの娘は私の毒を食らった。もう二度と、目を覚まさぬ」


呪いの魔女は言う。

「あの娘には呪いをかけた。毒を打ち消す呪いだ」


白雪は自分が一番優れた魔女だと主張する2人の魔女の標的となってしまったのだ。


処刑台に立たされた2人の魔女は、最後まで白雪がどこで眠っているのかを語る事は無かった。


最後に呪いの魔女が言う。

「あの毒は、王子のキスで無効化する呪いをかけた」


それはこの国の王子の耳にも届いた。ところがこの王子、とんだうつけ者だった。


「寝たきりの娘に興味は無い。どこにいるかも分からぬならば、それはいないも同義だ。私は花屋の娘を妃に望む」


王子は白雪の捜索を放棄した。


かつて、この国一番と謳われた少女は深い森の中で、3年もの長い時間を眠り過ごす事となった。


もう死んでしまっただろうとの説が有力となる頃、白雪は目を覚ました。


王子のキスで目を覚ました。


頭に2本の角を生やした、黄金の瞳を持つ魔界の王子のキスで目を覚ました。


王子は言った

「お前を、俺の妃に迎えたい」


白雪は答えた

「はい。喜んで」







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ