第一話 「異世界転移した極道」
経験0の素人が好きで書いた作品です。生暖かい目で見てやってください。
ジリリリリリ!! いつものように朝6時半にセットしたアラームが鳴り響く。
「ふぁー・・・もう起きる時間かよ・・・」
眠そうに頭を掻くこいつは俺、東 芯太郎 17歳。普通の男子高校生だ。
家族構成は父母と妹、合わせて4人家族。親父は出張で、今家に居ないが
ごく一般的な家庭と言えるだろう。
残念ながら俺は彼女なし、友達も数えるほどしかいないので、学校に行っても
ほとんどすることがない。それでも行かないといけないので朝はずっと憂鬱な気分だ。気晴らしついでにネットサーフィンでもして時間を潰しておこう。いつものようにニュースサイトを開く。有名なアイドルの結婚騒動や芸人の不祥事など、心底どうでもいいものばかり、もうちょっと面白い記事はないのか・・・ん?なんだこれ?目に入ったのは刑務所での集団失踪事件。これは本能でヤバイと感じた。詳細をクリックしようとすると、鋭い怒鳴り声が耳に飛び込む。
「シン! 早く出発しなさい! 時間よ!」
母の声だ。適当に「はーい」と返しておく。時計を見ると針は7時半を指している。
俺は、パソコンをシャットダウンして即座に荷物を持ち、颯爽と玄関を飛び出した。
そして、高校に急いで向かっている はずだった・・・・・・
ドアを開けた瞬間、大量の光が迫ってきた。
「うおっ! 眩しっ!」
すぐに目を閉じた。太陽か?それにしては光が強すぎるぞ・・・
しばらくして目をそっと開けると・・・
なぜか目の前に広がる中世ヨーロッパのような世界。もちろん、俺には理解できない。
さっき出た自分の家の方向を振り向いても道が続いているばかり。今一度なぜか考えてみる。
数分間思考した結果、一つの結論にたどり着いた。
・・・夢だ!夢に違いない!きっとリアルな夢に決まっている!そう思ったら急に
肩が軽くなった。早速、夢世界探検と洒落込もう。よく見ると、服一つにしてもデザインが凝っている。
あの可憐な女性は貴族だろうか。とても豪華なドレスを着用し、宝石だらけのティアラをつけている。
次に目に入った男性は鉄鎧を着込み、ロングソードを背負っている。この世界にはモンスター的な何かがいるのだろうか。
だとしたらちょっと見てみたい なんて思ったり。
多くの店が並ぶ商店街に差し掛かったところで一際目を惹くのは剣と盾がついている看板。2、3mはあるでかさ。恐らく武器屋だろう。そこに入っていく人影が一つ
黒スーツの下に柄シャツを着た強面の男・・・
ん?おかしいな?まるでヤのつく怖い人だ。気になって仕方ないので俺も武器屋に入る。
中は思っていたより広く、武器数も多い。店内をキョロキョロ見回していると、さっきの男を
見つけた。顔には目の辺りに傷が一本。腕にはウン百万しそうな時計をつけている。
今ので確信した。ヤのつく怖い人だこれ!しかし、夢の中だしな。おもしろそうだけど、どうしよう・・・話しかけようか・・・
いやだめだ! 学校の教師ともまともに喋れない人が他人に話しかけるなんて、車が光速超えて走るくらい無理! ・・・そうだ! 無言で店から出よう そうしよう!
ドアノブに手をかけると俺の肩にも手がかかる。とても大きな手が・・・
おどおどしながら振り返ると、嫌な予感が当たったみたいだ。
そこには奴がいた。あの男だ。
「おいお前、話があるのだがいいか?」
威圧的な低音で問いかけてくる。成す術のない俺は震えながら
「はい・・・」
と答えてしまった。どんなことをされるのか全く想像がつかない。
ここはぐっとこらえよう! 頑張れ自分!
そんな自分を眺めた大男は呆れたように
「そうビクビクすんな。お前もこの世界の人間じゃないんだろ?」
と言い放つ。この世界? どういうことだ? これは夢じゃ・・・
怖すぎるが、勇気を振り絞って質問してみる。
「ここってどこなんですか?」
それを聞いた男は眉をしかめながら話す。
「さあな、分かってんのは異世界ってことだけだ」てことは・・・
俺、 異世界転移してるー!!
信じられないのでもう一度問いかける
「本当ですか!?夢じゃなくて!?」
「じゃあ、試してみるか」
大男は指をゴキゴキ鳴らす。そうだった!怒らせたらヤバい人種なの忘れてた!
「ごめんなさい。分かったからやめてくださいお願いします!」
まだ死にたくないので必死に断る。
「そうか・・・」
男は残念そうに呟く。ひとまず助かった。
そのことは置いといてこれからどうしよう・・・本格的に悩んでいると男が提案してきた。
「なあ、俺の組に入らねえか?今人手が足りねぇんだ。なぁに、仕事は簡単だ」
いきなり何を提案してんだこの人!?いきなりヤクザの一味になるなんて無理!根性なしの俺には無理!ええっと、ここは冷静に、
「あの、なにも知らない人のところにやすやすと入りますか普通」
さて、どうなるか。男はしばらく考えたあとに残念そうに答える。
「それもそうだな。力づくで入れても良いが、そんなんじゃ信用がねぇな」
よし、ちやんと理解してくれた。案外話の通じる人で良かった・・・ 俺はそっと胸を撫で下ろす。脅威は去ったので改めてドアノブに手をかけて外に出ようとすると、なにか大きいものが右肩にぶつかる。見上げると、2mはあるだろうか、とんでもない大男がいた。どうやらお怒りの様子。
「す、すみません…」
「あ?どんな口きいてんだ?このクソガキィ!」
胸ぐらを掴まれ、殴りかかろうとしてくる。俺の人生ここで終わるのかな。走馬灯が見えてきた辺りで大男が店の外に吹っ飛ぶ。横を見るとそこにはさっきのヤクザがいた。
「これで『借り』がひとつな」
あっ、これもしかして…
「もう一回さっきの質問に答えて貰おうか」
やっぱりかよ!しかし命の恩人の頼みを断るのは男として恥ずかしい!しょうがない、覚悟を決めよう。息を整えて、目を見つめて準備は整った。
「よろしくお願いします!」
「いい返事だ。お前の名前は?」
笑顔で聞いてきた。その方が怖いって。
「東 芯太郎です。」
と素直に答えたが、偽名にした方が良かったかもしれない。
「俺は荒波 龍牙。まあ、よろしくな」
今度は照れ臭そうに言ってる。案外良い人なのかも。
「じゃあ、まずはシノギに行くぞ! いいか芯太郎!」
「はい!荒波さん!」
こうやって俺らのハチャメチャな異世界ライフが始まった・・・
龍が如くが好きで極道の異世界ものがみたいなーと検索するとコレジャナイみたいな作品が多かったので自分で書くまでに至りました。桐生さんみたいな人の影響を受けて弱かった人が成長する話が好きなのです。
自分語りもアレなのでこのへんで。




