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Rebel(レベル)  作者: 青葉堅吉
1/3

20200213

夜11時。

狭いアーケード街の中央広場。

周りに人はいなかった―――俺たち以外は。

そこにいるのは、俺を含む6人だけ。


そして、目の前にいるのは禍々しいオーラをまとった巨人。


「くそ、ここでケリつけないと終わるぞ!」

ハンマーを持った少年は叫んだ。

「はああぁ!」

刀を抜いた少女が敵に向かって突っ込んだ。

しかし敵の返り討ちにより、20メートルほど吹き飛ばされてしまう。

「貰った・・・!」

その隙に、ロッドを持った少年が敵の懐めがけて斬り込んだ。が、もう片方の腕でなぎ払われ、建物の壁に打ち付けられた。

しかし、打ち付けられた少年は笑みを浮かべた。

「・・・掛かったな」

そのとき、大剣を持った少女が上から降ってきた。

その手に握られているのは・・・長さが30メートルほどある「光の剣」。それを容赦なく敵に振りかざす。

「これでおしまいです!」

ヒットしたときの衝撃波で発生した砂埃が舞い上がり、一時巨人が見えなかった。あの大剣をまともに食らわせて、確実に倒せた・・・と持っていた。しかし、砂埃がなくなると・・・巨人の姿があった。

「ちっ。削りきれないのかよ!どんだけ強いんだこいつの「支配欲」は!」

「分からないけど・・・強すぎます!」

「リーダー、どうする?」

銃剣を肩に担いだ少女が聞いてきた。

みんなもう血まみれ。もうまともに戦うことは不可能だが、このままこの巨人を放っておくと街が破壊される。

最後の手段は・・・そう。唯一ダメージを受けておらず、後ろから銃で攻撃していた自分が倒すことだった。

俺は銃のマガジンを取り外した。

こいつをしたら、もう二度とこいつらと会話できないかもしれない。もう二度と遊べないかもしれない。もう二度と・・・共に笑えないかもしれない。

でも・・・今回は。不安に反逆する自分が勝利した。

マガジンに一発の弾をこめて再びセットする。

そして・・・


その銃口を自らの頭に押し付けた。


「お、おい・・・バカな真似はよせ!」

「敵前から来てる!」

「・・・やめろ!」

「リーダー、やめてください!」

無理だ。俺はもう心の引き金を引いている。

「やめて・・・!優!」

最後に彼女の声が聞こえたが。おそいんだよ。

俺はもう止まらない。


・・・いや。


止められない。




 

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