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彼はそれでもペットをもふるのをやめない  作者: みずお
第二章 クリムゾンリバレート
50/88

23.彼は紅き猫の夢と為る

 修正

 無幻→夢幻

 『悠久庭園パーペチュアルガーデン』は今日も綺麗だ。

 庭園の中央に聳える大樹。

 その大樹が落とす木陰の下、背の低い草の生えた地面に俺は寝そべっている。

 昨日は火山の攻略を頑張った。だからこんなにゆったりした時を過ごしてもいいだろう。

「風が気持ちいなー」

 モコモ綿花で作ったクッションを頭に敷き、俺は緩やかに息を吐く。

「ガイルはいい腕してるなー」

 クッションの製作者を褒める。この肌触りの良さと頭を優しく包み込む感触。

 今度会った時に改めて感想と御礼を言おうと心に留めておく。

 俺の傍には二匹の影。

 白い毛並みと紅い毛並みのそれはお互い寄り添って丸まっている。

 白い方のくちはは、時折鼻をひくつかせて、手足を犬掻きのように動かす。

 紅い方の猫は、尻尾を偶にくねらせたり、前足で可愛らしく顔を擦る。

 そして猫の首には黒い首輪が嵌められており、金色の刺繍で彼女の名前が刻み込まれている。

 俺は目を閉じて欠伸をし、幸せを噛み締める。

「おーい。リクー!」

 遠くからユキトの声がする。約束の時間には少し早いが、それがきっちりしている彼らしいと言える。

「んー」

 俺は起き上がりクッションをインベントリに収納する。

 俺の起床を察して二匹ともピクリと耳を動かし、ゆっくりと目を覚ます。

「くーちゃん。あーたん。行くよー」

 俺は二匹を抱きかかえると待ち人の待つ場所へと歩き出す。

 完全に目覚めたくちはが俺の腕、肩、そして頭へと飛び移る。

 あーたん――浅緋あさひは俺の腕の中で丸まり、指に尻尾を絡めては解いて遊んでいる。

 しゃりんと彼女の首元から澄んだ音がする。

 俺が金色の鐘を見ていると、あさひが指を甘噛みしてくる。

「……あーたん。似合ってるよ」

「にゃう」

 どうやら正解だったらしい。

 俺の言葉に取敢えず満足したのか、甘噛みを止め尻尾を小刻みに震わせている。

 澄んだ音を響かせて、俺達は共に歩む。

 それが、俺の選んだこのゲームの楽しみ方だと胸を張りながら。



 ◆



 おまけ


 Name:リク

 装備

 右手:涼鳴(右)

 左手:涼鳴(左)

  頭:

 胴体:上皮の軽鎧

 上着:モコモコート【藍】

  腕:青蜥蜴のライトグローブ

  腰:綿のズボン

  足:綿の靴

  指:

  首:


 主要スキル(二章終了時)

 【短剣】  Lv11

 【軽装】  Lv18

 【見切り】 Lv21

 【ダッシュ】Lv20

 【ジャンプ】Lv7

 【索敵】  Lv16

 【隠密】  Lv11

 【採集】  Lv14

 【調教】  Lv37

 【料理】  Lv13

 【釣り】  Lv15



 眷属

 Name:朽葉くちは  Family:天孤

 ★★

 【雷華】Lv23

 【氷華】Lv18


 Name:浅緋あさひ  Family:妬み猫→眠り猫

 ★★★★

 【墜火】Lv44→【想火】Lv21

 【虚影】Lv35→【夢幻】Lv7

 【??】Lv??

 二章終了です。

 ここまで読んでくださりありがとうございます。

 次は三章の前にちょっとしたお話を幾つか挟みたいと思います。

 出来上がるのは来月になるかと思います。

 この後ですが、読者さんに一つ質問というか、意見を聞きたいと思っています。

 ですので此処から先、長文が続きますので、ご了承ください。

 この作品はこのままでいい。という方は読み飛ばしてもらって構いません。


 では質問をさせていただきます。

 一章と二章では意図的に表現の細かさ等に差異を出し、その結果二章の方が文章量が多くなりました。

 一章と比べて二章は読み難くなかったでしょうか。

 もしくは一章の表現の淡白さが好きだった。という人はいますでしょうか?

 そしそういった意見が多いようであれば、検討していきたいと思います。

 何も意見が無い場合は二章のやり方のまま進めていきます。

 意見の締め切りは7/28(火)までの一週間にしたいと思います。

 ちなみに文章が少なくなっても更新頻度は変わりませんのでご了承ください。

 この結果により作風が変わったり、キャラが減るという事はございませんので、お気軽にご意見ください。

 意見は聞きますが、これからも作者の書きたい世界を書きたいように書いていくと思いますので。


  あとこういった意見を募る場合、最適な方法がありましたら教えていただけると助かります。

 今回の様になるのはなるべく避けたいと思いますので。

 最後に。

 ここまで読んでくださった人達に最大級の感謝を。

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