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69話:ウサギの獣人

ふざけたけど後悔はしていません!キリッ(多分)


 フィアは愁に対して我が儘と言う名の爆弾を投下した。


(やばい・・・これは華奈が・・・)


 愁自身からするとハクやルナとやってしまったわけで別にそこにフィアが増えようとどうってことない。しかし問題は別にある。そう、同じ転生者の華奈である。愁の推測でしかないが彼女はこういう事柄に対して耐性を持っていない。小学校6年の頃になるとクラス内でも平気で下ネタを言うような男子は普通にいた。華奈も巻き込まれるようにその対象になる事があった。そんな時に華奈はそう言う事柄を非常に毛嫌いしていた。そこから華奈はこういう事が苦手なので今でも苦手なのでは?と推測した。


 そんな華奈の前でフィアは「ボ、ボクの事をおいしく食べてください(一部脳内変換有)」と言い切った。それを聞いた華奈はプルプルしている。やばい、そう実感した。


「フィ、フィアさん?」


 華奈は何とか声を出す。


「カナさん、なんでしょう?」


「そういう事は・・・奴隷だからと言って必ずしもするものじゃないんじゃないですか?」


「ボク達ウサギの獣人と言う物は過去を見ても奴隷になることが多い種族です。ほぼ100%の確率で奴隷にさせられます。ボクの先輩奴隷の知っているウサギの獣人の奴隷も貴族の御主人様の愛玩用として扱われているらしいです。ボクたちはほぼ確実にそう言う扱いを受けてきました。抱かれたくもない時に抱かれる。嫌な時でも抱かれる。主人の好きなように抱かれる。ボクはウサギの獣人に生まれてきて少し後悔していました」


 フィアが語り始めたことは正直ヘビーな事であった。愁や華奈の居た地球では考えられない事、しかしこのアイリスではほぼ当たり前と言っても過言ではない事。アイリスの世界の人からするとウサギの獣人=愛玩用と言う認識である。


 つまりフィア自身も愁に買われた時は自分も愛玩用としてご主人様に抱かれるんだなー。そんな事を考えていたらしい。実際、そんな事を考えていると生まれてきた自分に後悔するのも頷ける気がする。


「しかし御主人様、はボクに対して優しく接してくれました。ボクの勘違いかも知れませんが、それは非常に嬉しい事でした。そのせいでしょうか、ボクは御主人様に抱かれたい。何故かはわかんないけどそう思ってしまいます」


「フィア、御主人様はフィアの想像している通りの人です。優しくていつも奴隷である私達であっても気を遣って下さいます。時々良くわからないアホな行為をする以外は素晴らしい御主人様です。私が見たり聞いたりしてきた奴隷の待遇と比べると御主人様の待遇は有り得ない程良いと言っても過言じゃないです。御主人様に御情けをおねだりしたら素直に頂ける、私たちが嫌だと思う事はアホな行為以外は特にしてこない、おいしい食事、布団での就寝。これだけでも御主人様の素晴らしさが伺えます」


 ハクの『アホな行為』と言う発言に愁は項垂れる。確かに以前行った宝箱切断、ヘルフレア実験、ダークフレア実験、ゴブリンキングの件。幾多数多存在する愁の実験と言う名の災害やアホ行為、ハクからすればこれさえなければ最高の御主人様。なんだか複雑な気持ちである。


「やはり御主人様は御主人様なのですね!ボクはまだアホな行為?と言う物を見たことが無いですが御主人様は素晴らしいお人だという事がわかりました!」


 ハクとフィアの話に華奈は愁をジト目で睨む。あぁリムさんの視線と同じく癖になる感覚が・・・


 ってそうじゃない!この問題どうしよう・・・愁からすると半分手詰まり状態であった。フィアを抱く分には問題ないが華奈がどんな反応を示すか、考えただけでも悍ましい。


「なんか私の知らないところで面白い事になってるね!これが人族の言う『修羅場』ってやつなの?」


 ルナが家の中からやって来た。寝てなかったのかよ、と言うかその言葉どこで覚えた!?突っ込みどころ満載な発言をするルナ。当の本人はハクから事情を聴いている。ゾクリ、そんな不吉な感覚がした。ルナを見ると顔が完全にニヤけている。


「なるほどね!だったらこれはもう諦めるしかないね!」


「「へ?」」


 愁と華奈は思わず変な声を出す。何を諦めるんだ?と言っても嫌な予感しかしない。


「みんなで乱kヒューー(風が大きな音を立てて吹きました)するしかないよね!」


 ルナの爆弾発言に愁と華奈は吹き出した。ハクとフィアは顔を真っ赤にしている。なんなのあの可愛い生き物たちは!ルナはと言うとニヤニヤが止まらないでいた。あ、絶対あいつふざけてるな。そんなはずはないのだがそんな気がした。


「ちょ、ちょっと、ふざけないでよ!」


 華奈は御立腹のようだ。


「ご、ごひゅじんさま?よ、よろしくおねがいしみゃす」


 あ、噛んだ。ハクは相変わらず可愛いなー。


「乱kヒューー(再び風が大きな音を立てて吹きました)楽しみだなー」


 ルナ、後でお仕置きかな。


「ご、御主人様?ボク初めてだから優しくしてね?」


 モジモジしながら顔を赤くして上目遣いでボクっ娘!なんなのこの可愛い生き物は!


 この日の晩、愁の家の中では女性の喘ぎ声、怒声、艶やかな声が響き渡った。

最後まで読んで頂きありがとうございます!


次回は本日中には投稿する予定です。


最後の終わり方が何故こうなったのか、作者にもわかりません(笑)気が付けばこんな流れになってしまいました・・・雰囲気ぶち壊しも良いとこですね・・・


まぁ、たまにはこんなちょっとふざけた展開ってのも悪くはないな、って思えました。


アンケートの御参加ありがとうございました。頂いた御意見を元に矛盾が出来る限り発生しないように進行させようと思います。本日からは感想等で報告に上がって来た誤字や脱字、金銭に関すること以外のおかしな部分を改訂していく予定です。またしばらく更新が遅くなりますが御了承頂けると助かります。


そして就活に関することで多くのアドバイスを頂きました。励ましやアドバイスをくださった皆様方、ありがとうございます!頑張ろうと思います!

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