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30話:黒き思い

プロローグⅡのレベルの説明に関する指摘を受けたので修正しました。


5話でのステータスの名前がシュウでないといけないのにショウとなっていたため修正。


上記のミスを報告して下さった方、ありがとうございます。


オークションの手数料等は存在しないのですか?と言う感想を頂きました。それに関しては完全に盲点でした。後程オークションの説明の所に参加費として小金貨1枚が必要と言う事の有無を書いておきます。報告して下さってありがとうございます。


騎士の天秤を召喚するスキルを欲しいのなら奪ってしまえば?と言う感想を頂きました。確かにそうなんですが、奪ってしまうとその騎士の今後の生活に支障をきたすため愁はその場では奪いませんでした。いつの日か、騎士を殺す機会があれば奪うかもしれませんが・・・


スキルを奪う確率ってどうなっているの?と言う感想を頂きました。それについては愁のLUCの値とハクのLUCの値を見てもらうと分かるんですがほぼ全ての人に対して愁のLUCの値は常に100以上の差をつけた状態です。なので愁からするとほぼ無尽蔵に相手側のスキルを奪う事が可能となっています。鑑定等でステータスのLUCの値だけは今後表示しようかと思います。


前書きが長くなってしまい申し訳ないです。それでは本編の方お楽しみください。

 愁は紅鴉を手に入れた後ハクと共に宿屋へと向かった。


「流石に今日は疲れたな」


「お疲れ様です、御主人様」


「さてと、テオドールさんの所へは明日行くとして俺はしばらく寝るよ」


「御一緒してもよろしいですか?」


「もちろん」


 そう言って愁とハクはベッドに入り眠りへとつく。



―――…――…―――


 愁は目覚めた。確かに宿屋のベッドで寝たはずの愁だった。しかし今愁がいるのは見覚えのない部屋だ。


「ここは・・・?」


 そう呟いた愁の視界の端にハクの姿が映る。彼女は未だ寝ているように見えた。腕から血を流して。


「どうなっているんだ・・・」


「ようやくお目覚めか」


 そこには深々とローブをかぶった男とおじさんがいる。当初は気付いていなかったが、ローブをかぶっているのはオークション会場で愁を見ていた奴だ。そしてそのおじさんが問う。


「さて、出すもん出してもらおうか?あの奴隷、お前に触ろうとすると抵抗してきて大変だったんだぞ?気絶させるの大変だったわー」


「・・・・・した?」


「え?何て言ってるか聞こえないんだけど?」


「ハクに何をした?」


 今まで見たこともない程の形相で2人を見つめ返す愁。


「ちょっと眠って貰っただけさ。高々レベル13(・・・・・)のやつが魔石を手に入れるとはねー。ビックリだよ!」


 気になった発言を聞き2人を鑑定する愁。


名前:ブラッド  名前:フレッド

年齢:22歳   年齢:57歳

種族:魔族 男  種族:人族 男

レベル:87   レベル:79

ギフトスキル>  ギフトスキル>

恐怖の邪眼    光魔法Ⅳ

闇魔法Ⅴ     治癒魔法Ⅳ

炎魔法Ⅴ     幸運

イミテーション  隠蔽Ⅳ

ボックス     スキル>

スキル>     斧術Ⅴ

剣術Ⅳ      体術Ⅴ

炎魔法剣Ⅳ    身体強化Ⅴ

闇魔法剣Ⅳ    罠解除Ⅴ

体術Ⅴ      探知Ⅴ

身体強化Ⅳ

鑑定Ⅳ


 やばい。愁はそう実感した。勝てる方法はないのか、愁は必死に頭を回転させた。そしてある可能性を考える。


 スキルフュージョンでもしかしたら勝てるかもしれないスキルを作り出せるかも?


 完全に運任せな話である。しかし迷う暇は愁になかった。自らのスキルを、自らの運を信じて様々なスキルの融合をする。魔法と魔法の融合。それにより新たな可能性があるかもしれない。以前のヘルフレアが良い例だ。そう感じて魔法の融合を行った。水魔法と炎魔法を融合して濃霧のスキルを手に入れる。光魔法と闇魔法を融合して幻術、広域化と治癒魔法を融合してリザレクション、風魔法と土魔法を融合して風化、以上のスキルを作り上げた。そして頭の中で作戦を組み立て行動を開始した。


 まずは敵のスキルを全て奪う事から始まる。一つ一つスキルアブソープションを使いスキルを奪っていく。敵は油断して談笑している。全てのスキルを盗み終えた。そして愁は立ち上がる。


「あぁ、何やってんだてめぇ?腕が縛られた状態で何が出来るってんだよ?炎魔法しか扱えないくせによー」


 風化。自らを拘束している鎖に向けて放つ。すると鎖は見る見る錆びて、5秒もするとそれはもう鎖ではないボロボロの何かでしかなかった。


 目の前にいた2人の男の表情が驚愕に包まれる。目の前で突如、鎖がまるで土になったかのごとく風化したからだ。そもそも現代人でない風化と言う現象を知らない彼らにはどう映ったのであろう?とにかく言えるのは、彼らからしたらこの現象は理解できないという事であった。


「これで、自由だ・・・」


「き、貴様は何者なんだ?ば、化け物なのか?」


「黙れ」


 そうしてブラッドから奪ったスキル『恐怖の邪眼』を発動する。普段は黒い愁の瞳の色が真紅に染まる。それを見たフレッドは恐怖に陥る。しばらくは抜け出せないだろう。ブラッドは流石としか言えない。自らのスキルを掛けられても何とか自分を保っていられている。


「ま、待て」


 ブラッドが懇願する。


「何故待つ必要がある?お前達は俺の大事な人を傷つけた。この事実に何ら変わりはない。覚悟をしていなかったのか?自らが殺される覚悟をしなかったのか?何かを奪う行為に対して死は付き物だ。なのにお前は覚悟が出来ていなかったのか?」


 そう言って最近手に入れた武器、紅鴉を召喚する。そして鞘から紅鴉を抜く。紅鴉は黒い刃の中心に1本の赤い線を特徴とした刃渡り80cm程度の日本刀であった。


「覚悟が出来てない奴なんて知らない。盗賊や強盗と言った行為は死と隣り合わせだ。俺はそんな奴らに復讐心しか持たない。例えどんだけ仲が良いやつであっても何かを奪うようなやつを俺は許せない。俺の両親は強盗に殺されたのだから・・・」


 そう言って愁はブラッドの首を落とす。魔族には理解できないであっただろうセリフを告げて。そして愁の目は恐怖に蹲るフレッドへと向く。


「貴様もこいつと同じ末路を辿れ」


 そう言って愁はフレッドの首を紅鴉で落とす。愁の言葉は多分フレッドには届いていなかったであろう。


 そして愁はハクに目を向ける。リザレクションを使いハクを治療する。幸い傷が浅く命には別状はなかった。


「帰るか」


 そう呟いて愁は意識を失ったハクを連れてワープを使い自宅まで飛ぶ。


 全ては片付いた。そう思っている愁であった。しかし事態は予想外の方向へと進んでいることを愁はこの時知らないでいた。



―――…――…―――


「御報告します。フレッド様(・・・・・)が何者かによって殺害されました。」


「そうか。・・・殺害したやつを探せ。どのような手段を用いたってかまわない。探し出すのだ!早く!」


「か、畏まりました。失礼します」


 語尾を荒くしながら告げる30代の貴族風の男に恐れを感じたのか、報告に来ていた衛兵はそそくさとその場を後にする。


「許せぬ・・・我が叔父上を殺した罪、その身をもって償ってもらうぞ・・・」


 貴族風の男は隠す事の出来ない怒りを露わにしていた。

最後まで読んで頂きありがとうございます!


次回の話は明日の夜に投稿する予定です。


明日の試験が一番問題な教科なので今日はこれから勉強の予定です!あくまで予定です!大事なので2度言いました・・・(笑)


さてこの度の試験、大丈夫なのか?正直不安しかありません(笑)


最後の抵抗で今日は徹夜で頑張ろうと思います!

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