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132話:ミストとエンドレス

0時に間に合わなかったorz

 愁は歩いている途中、ようやくフェニックスリヴェンジャーのペナルティから解放されると、忘れていたミストの鑑定を行うために閻魔の眼を発動させる。しかし、ここで予想外の事態が発生した。


「あのー、シュウさん?今のは魔眼の類のスキルですか?」


 そう、ミストに気が付かれたのである。


「まぁ、そうだな。鑑定スキルに似たような様な物だと思ってくれ」


「あ、なるほどですね」


(まさか気が付かれるとは……スキルの発動を感知する先見眼のようなスキルでもあるのか?)


 とっさに嘘を交えつつミストの事を閻魔の眼の完全解析を用いて調べる。



名前:ミスト ネブリーナ

年齢:21歳

種族:魔族 女

レベル:3

HP:100

MP:100

STR:80

INT:80

SPD:80

LUC:90

ギフトスキル>

・感知の魔眼

・水魔法Ⅰ

・闇魔法Ⅰ

・ボックス

・エンドレス

スキル>

・槍術Ⅰ

・身体強化Ⅰ

・料理Ⅱ


(どうやらさっきの閻魔の眼を察知したのは感知の魔眼と言うスキルらしい)


 ミストのステータスを見る事によって愁の疑問は1つ解決した。しかしながら、新たな疑問が生じてしまった。それはミストの持っている『エンドレス』と言うスキルである。気になったので再び閻魔の眼の完全解析を用いてエンドレスについて調べる事にした。


 まず、少し遅いが魔族についてこの辺で触れておこうと思う。この世界において魔族とは他の小説のように迫害の対象になっているという事はなく、平和に暮らしている。エルフより高い魔法適性と獣人以上の身体能力から冒険者や騎士にピッタリな種族である。そんな魔族であるが唯一の欠点は、子供が出来にくいのである。アイリスにおける人:獣人:エルフ:魔族の比率を数字に直し全体を100の割合とすると60:18:18:4の割合になってしまう。強力な分、人数が少ないと言った具合にバランスが取れている。そして魔族の多くは『○○の魔眼』と言うギフトスキルを持つ。この魔眼は基本的に魔族のみが所持しているスキルで、人それぞれである。しかし、魔眼を持っていないジー(83話参照)のような魔族は強力なギフトスキルを複数所持している。つまりこのアイリスにおいて魔族は優れた種族と言っても過言ではない。


 そんな魔族にも2種類の魔族が存在している。まずはブラッド(30話参照)やジーと言った過激派系の魔族である。彼らは好戦的な性格をしており、別の言葉でいうのであればバトルジャンキーである。またもう一方は、ミストの様な穏健派の魔族である。彼らは温厚でのんびりとしており、基本的に村や町に引きこもっていることが多く、別の言葉でいうのであれば平和主義者である。


 さて、話が逸れたが『エンドレス』と言うスキルについてだが、愁はスキルの効果を知ってえぐい効果のスキルだと思った。まず、このエンドレスと言うスキル、発動条件が中々に厳しいスキルである。このスキルの発動には大きく分けて2つの条件が存在する。まず、1つ目の条件は、発動者が対象に対して非常に深い憎しみ、もしくは殺意を持つ必要がある。そして2つ目の条件がMPが半分以上あった場合にのみ発動出来、発動コストとして残っている全てのMPを消費することによって使えるスキルである。その効果が、対象に対して攻撃魔法を放つと、それと同じ攻撃魔法が対象の生命を奪うまで発動し続けると言ったスキルである。


 わかりやすく例を挙げて説明しようと思う。まず、エンドレスのスキルを持ったAさんが対象のBさんを殺したいほど憎く思っており、総MPの半分以上をAさんは残しておく必要がある。そしてエンドレスの発動と共にAさんがBさんに対してダークボールの魔法を放つと、エンドレスの効果でダークボールがBさんの命を奪うまで発動し続けると言ったスキルがエンドレスである。


 このエンドレスのスキルは非常に強力であるが、1つ欠点が存在する。それはスキルの発動を発動者の死以外の方法で解除できない事である。つまり、発動してしまえばどちらかが死ぬまでエンドレスは発動し続けると言うわけである。


「ミストは変わったスキルを持っているな」


「はい、生まれつきなんです。私自身のんびり平和に過ごせればそれでいいんですけど……なんでこんなスキル私手に入れちゃったんでしょう……私、臆病で戦いなんて出来ないのに……」


「まー、スキルは人それぞれだよ。俺だって人族なのに魔眼のスキルが使えるしな!気にすることはないよ、これからは平和な暮らしを俺が保証する」


 そう言ってにっこりとした笑みをミストに向けるとミストも輝かしい笑みを返す。


(見た目完全に美幼女なのに年上なんだよなー……うーむ、異世界の謎だな)


 そんな笑顔を見ながら愁はどうでも良い事を考えていた。


「さてと、ボケーっとしてたら魔力も回復したし戻るか」


「はい!これからよろしくお願いしますね」


「んじゃ、ワープするか」


 そして愁は頭の中でワープと唱えて、ミストと共にハク達の待つゲヘナ草原に出来たばかりの新居に向かうのであった。

最後まで読んで頂きありがとうございます!


0時に間に合わなかったので今日は開き直って久方ぶりに感想を返そうかと思います。



・次回の予告が無くなっている。次の投稿はいつになるのー?


これに関しましては、この日!と言える日が無いため、現在は外しております。就活、卒論の板挟み状態になっている今日この頃、小説を書いて投稿している時間があまり満足に確保できていません。そのため、「あ、更新されてるなー」程度に考えて頂けると此方としては有難いです。ちなみに、作者の中では2週間に1話程度更新出来たらなーと思っています。


短くまとめると、忙しくて次回が未定。2週間に1回は更新したい(願望)。と言った感じです。



・最初の方で前書きと後書きの量がやたら多くない?


これに関しては申し訳ないですとしか言いようがありません。作者自身慣れるまでは非常に要領が悪い人間です。そのため、描写不足な点が多々存在しており、その保管のために後書きや前書きを過去に利用しておりました。完結後に直す機会があればなーっと考えております。不快にさせて申し訳ありません。



・伯爵が国王を脅して堂々と目の前に登場するのに違和感があります。


これに関しては、作者のイメージが反映された結果です。作者の中で『悪者が仲間をたくさん集める→調子に乗り、堂々とする』と言ったイメージが存在しており、このイメージの結果が顕著に表れたのが129話のような形になりました。犯人(伯爵)が堂々と出てくることに関しては目を瞑って頂けると作者としては嬉しいです。

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