第零章 薄暗い倉庫の中で 2
「う、うわゎあぁああ!」
茶髪の子供の悲鳴が倉庫の中に響き渡った。
「……なにかあったの?」
恐怖故のパニック状態に陥った茶髪の子供を放置し、イールと呼ばれた子供は隅っこで震える泣き声の主に声をかけた。
声の主はまさか自分に声をかけられると思っていなかったのか、びくっと震えて振り向いた。
「……ひっく…、…う…?」
「……迷子?」
イールは泣いている子供に近づいて、しゃがみこんだ。
どうやらイールよりも幼い子供らしい。
「……違う、もん…」
小さな金髪の子はしゃっくりをあげながら言う。
ずっと泣いていたのか、目の周りが真っ赤だった。
「泣き止みなよ、えっと……」
泣いている女の子には弱いイールは子供を慰めようとして、目の前の子供の名前を知らないことに気づいた。子供はしゃっくりの合間にぽそりと名を応えた。
「……ノイリ…」
「そっか、ノイリっていうの。
目が真っ赤だよ、せっかくのかわいい顔が台無しだって」
「……かわいいって、いわれても嬉しくない……」
「……あれ?」
もしかして、男の子……?
こんな出逢いが、長い付き合いの始まりになるなんて、当時の自分たちは思ってもみなかった。
~零章終了後の舞台裏~
茶髪の子供(以下茶) 「あれ、俺の出番orz」
ノイリ(以下ノ)「泣いてただけで終わったよ、主人公なのにorz」
イール(以下イ)「なんか……すまん(汗)」
茶「名前すら出てない俺ⅢⅢorzⅢⅢ」
イ・ノ『スマンかった』
ごめん、茶髪。
忘れたわけじゃないんだよ……