表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『神様のバグで死んだけど、リスポーン地点が世界のラスボス城でした』  作者: 匿名希望
裏切りの勇者、共闘の誓い

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

91/137

第7章 陰謀の爪痕



### 1


 王都の外れ、小さな村に火の手が上がっていた。

 夜の闇を裂く炎と悲鳴。

 剣を振るい、村人を襲うのは――教会が密かに差し向けた傭兵たちだった。


「魔族の仕業に見せかけろ! 証拠を残すな!」

 隊長格の男が叫ぶ。

 その手には、わざとらしく黒い角を模した仮面が握られていた。


---


### 2


 やがて、村の中央に白光が差し込む。

 聖なるオーラを纏って現れたのは、レオン。

「皆さん、安心してください! 私が来ました!」


 彼の姿を見た村人たちは、涙ながらに叫ぶ。

「勇者様だ!」

「助かった……!」


 人々の絶望は一瞬で希望へと変わる。


---


### 3


 だがその光景を、離れた丘の上からリオネルは険しい顔で見下ろしていた。

 僕とゼノ、ミレイアも傍に立つ。


「……これは仕組まれた茶番だ」

 リオネルの声が低く響く。

 ゼノが鼻を鳴らす。

「奴ら、民の命すら“勇者の舞台”に使うか」


 ミレイアが唇を噛んだ。

「許せない……」


---


### 4


 レオンは剣を抜き、傭兵たちを一瞬で斬り伏せていく。

 その動きは拙いが、聖なる加護により圧倒的。

 やがて村は守られ、群衆は再び「勇者!」と名を叫んだ。


 その歓声を浴びながら、レオンは誇らしげに微笑む。

 ――だが、その笑みはあまりに純粋で、あまりに危うかった。


---


### 5


「……あの子は何も知らない」

 リオネルが呟く。

「自分が“英雄として仕立て上げられている”ことを……」


 僕は静かに答える。

「無垢な光ほど、闇に利用されやすい。……だからこそ厄介なんだ」


 リオネルは苦悩に顔を歪め、剣の柄を強く握り締めた。


---


### 6(ラスト)


 炎の残滓が夜空に消え、村には「勇者の勝利」という物語だけが残った。

 その裏で――教会の陰謀の爪痕は、確かに世界を蝕み始めていた。


---




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ