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『神様のバグで死んだけど、リスポーン地点が世界のラスボス城でした』  作者: 匿名希望
裏切りの勇者、共闘の誓い

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第6章 勇者と勇者



### 1


 王都の大広場。

 群衆が押し寄せ、歓声が空を震わせていた。

 白亜の壇上には、純白の法衣を纏った少年が立つ。


「……あれが」

 伝令に伴われて潜入した僕とゼノ、そしてリオネルは、群衆の中からその姿を見上げた。


 黄金色の髪を陽光に輝かせ、透き通る瞳で民衆を見渡す少年――新たな勇者、レオン。


---


### 2


「勇者レオンよ! 神はお前を選ばれた!」

 大司教の声に合わせ、群衆が一斉に叫ぶ。

「「おおおおおおお!!!」」


 民は歓喜に酔い、希望に縋る。

 その光景に、リオネルの横顔が歪んだ。


「……俺が守ると誓った民が……今はあいつを……」


 彼の拳が白くなるほど強く握られる。


---


### 3


 壇上のレオンが剣を掲げる。

 まだ幼さを残すその姿は、清廉にして無垢。

 だがその背後に立つ教会の司祭たちが、冷たい瞳で群衆を見下ろしていた。


「……完全に操り人形だな」

 ゼノが低く吐き捨てる。

 僕は頷き、リオネルに目を向けた。

「どう見る?」


「……まだ未熟だ。だが……“純粋すぎる”」

 リオネルの声は震えていた。


---


### 4


 そのとき、レオンが人々に向けて言い放った。

「魔族は人類の敵! 勇者リオネルは闇に堕ち、魔王に仕える裏切り者となった! 皆を護るのは、私だ!」


 群衆が一斉に「勇者!」と叫ぶ。

 その名が反響するたびに、リオネルの心が抉られるのが伝わってきた。


---


### 5


 リオネルが小さく呟く。

「……あいつの目は、かつての俺だ」

 その声には苦痛と、わずかな憐憫が滲んでいた。


 僕は短く息を吐く。

「いずれ、勇者と勇者が相まみえる時が来る。だが――その時どうするかは、お前次第だ」


 リオネルは目を伏せ、深く頷いた。


---


### 6(ラスト)


 群衆の歓声に包まれ、レオンは聖剣を掲げ続ける。

 その影の中で、僕たちは静かに決意を固めていた。


 ――勇者と勇者。

 光と影が重なり合う時、世界の運命が大きく動き出す。


---




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