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『神様のバグで死んだけど、リスポーン地点が世界のラスボス城でした』  作者: 匿名希望
裏切りの勇者、共闘の誓い

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第4章 勇者候補の影



### 1


 夜の王都。

 大聖堂の奥深く、蝋燭の明かりに照らされた広間に数人の神官が跪いていた。

 壇上には白銀の法衣を纏った大司教と、黒衣の枢機卿たち。


「勇者リオネルは堕ちた。ならば新たな光を立てねばならぬ」

 低い声が響き、空気が凍りつく。


「神聖の儀を終えた候補者は……どうだ」

「順調に適応している。かつての勇者よりも従順で、教会の意志に逆らうことはないだろう」


---


### 2


 暗がりから一人の少年が現れた。

 年の頃はまだ十代半ば。

 黄金色の短髪と澄んだ瞳を持つ、あまりにも清廉な容姿。


「……彼が」

「そうだ。神に選ばれし“第二の勇者”だ」


 神官たちの目が恍惚に濡れる。


---


### 3


 少年は無垢な瞳で大司教を見上げた。

「私は……本当に勇者になれるのですか?」


 大司教は慈愛を装った笑みを浮かべる。

「神はお前を選んだ。リオネルが闇に堕ちた今、真に人々を導くのはお前しかいない」


 その言葉に、少年は小さく頷いた。


---


### 4


 だがその背後では、枢機卿たちが囁き合っていた。

「まだ未熟だ。だがそれがいい。操りやすい」

「リオネルのような暴走は二度と繰り返さぬ」

「この“従順な勇者”で、王国も民も支配できる」


 燭火に揺れる彼らの影は、天へ捧げられる祈りのようでありながら、同時に深淵の闇のようだった。


---


### 5


 少年の名は――レオン。

 やがて「新たな勇者」として世に現れるその姿が、リオネルとアレンの前に立ちはだかることになる。


---


### 6(ラスト)


 その夜、大聖堂の鐘が低く鳴り響いた。

 それは新たな“勇者”の誕生を告げる鐘だった。


 ――裏切りの勇者と、新たな勇者。

 世界は再び、大きく揺らぎ始めていた。


---



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