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『神様のバグで死んだけど、リスポーン地点が世界のラスボス城でした』  作者: 匿名希望
裏切りの勇者、共闘の誓い

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第3章 魔族たちの反発



### 1


 魔王城の訓練場。

 黒き石畳の上で、数十人の魔族の兵たちが剣を振るっていた。

 その中央に立つのはリオネル――だが彼を囲むようにして、兵たちの視線は敵意に満ちていた。


「勇者が俺たちと肩を並べるだと? 冗談も大概にしろ」

「いつ背中を刺すかも分からん奴と、同じ隊に立てるかよ!」


 彼らの吐き捨てる言葉が、リオネルの胸に突き刺さる。


---


### 2


 その場に僕が足を踏み入れると、ざわめきが広がった。

 ゼノとミレイアも背後に続く。


「……何の騒ぎだ」

 僕が問いかけると、角の大きな魔族戦士ガルヴァが前に出た。

「魔王よ、この裏切り者を軍に加えるというのは本気か?」


 彼の瞳には憤りと、そして恐れが混ざっていた。


---


### 3


 リオネルは一歩前に出て、低く告げる。

「俺は裏切り者と呼ばれても構わん。だが俺は……もう人間のためだけに剣を振るうことはしない。ここで生きると決めた」


 その言葉に、兵たちの間から嘲笑が漏れる。

「人間の口約束なんぞ信じられるか!」

「お前の剣が俺たちの首に向かぬ保証はどこにある!」


 怒声が渦巻く中、僕はゆっくりと歩み出て声を放った。


---


### 4


「保証はない」

 その一言に、場の空気が凍りつく。


 続けて僕は言った。

「だが、それは人間であろうと魔族であろうと同じだ。裏切りなど、種族に関係なく起こりうる。……違うか?」


 沈黙が広がる。

 やがてガルヴァが歯噛みし、唸った。

「……っ、言葉遊びを……!」


---


### 5


 その瞬間、リオネルが剣を抜き放つ。

「ならば、この身で証明するまでだ!」


 彼は魔族の兵たちに斬りかかる――ではなく、彼らの前に現れた訓練用の木偶を一刀のもとに斬り裂いた。

 聖剣の光が迸り、硬い石の人形が粉々に砕け散る。


「俺の刃は……仲間を護るためだけに振るう! それを疑うなら、俺が何度でも証明してみせる!」


---


### 6(ラスト)


 静寂のあと、兵の一人が小さく呟いた。

「……バカ正直なやつだ」


 やがて、ざわめきは少しずつ収まっていく。

 完全な信頼はまだ遠い。だがリオネルの叫びは、確かに心を揺さぶっていた。


 ――魔族と人間の勇者。

 その共存は、まだ始まったばかりだった。


---



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