第6章 再会と対峙
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「アレン!」
ゼノが叫び、駆け寄ってきた。
彼の鎧は傷だらけで、腕には血が滲んでいる。
それでも彼の眼差しは真っ直ぐで、僕を見つめる力に満ちていた。
「……ゼノ……本当に……」
言葉にならない声が喉を震わせる。
気づけば、拳を固く握りしめていた。
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### 2
その横で、ミレイアが駆け寄り、僕の胸に飛び込んできた。
小柄な体が震えているのがわかる。
「生きて……生きていてくれて……!」
涙混じりの声に、僕は何も返せなかった。
ただ腕を伸ばし、彼女を抱きしめる。
その温もりが、どんな勝利よりも尊いものに思えた。
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### 3
しかし、その再会の光景を切り裂くように、低い声が響いた。
「……茶番は終わりだ」
振り返れば、リオネルが聖剣を構えていた。
血に塗れ、立っているのもやっとのはずなのに、その瞳だけは闇に燃えていた。
「仲間が揃おうと、俺とお前の戦いは終わっていない……魔王!」
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### 4
ゼノが剣を抜く。
「アレンに剣を向けるなら、俺が相手になる!」
ミレイアも杖を掲げる。
「もう……誰にも傷つけさせない!」
僕は二人の前に立ち、手を伸ばした。
「待て。こいつとの決着は、俺自身でつける」
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### 5
リオネルは一歩踏み出す。
だが、その足取りは重く、今にも崩れそうだった。
「お前が……勇者か……」
ゼノが睨みつける。
「勇者を名乗るなら、その剣で守るべきものを見失うな!」
一瞬、リオネルの瞳が揺らいだ。
しかしすぐにかき消し、再び魔王である僕を睨みつける。
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### 6(ラスト)
荒廃した都市の真ん中で――。
僕と仲間たち、そしてリオネルは再び対峙した。
今度はただの死闘ではなく、真の決断を迫る戦い。
その始まりを告げる風が、静かに吹き抜けていった。
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