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『神様のバグで死んだけど、リスポーン地点が世界のラスボス城でした』  作者: 匿名希望
廃墟に立つ者

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第5章 声の行方



### 1


 廃墟を吹き抜ける風に混じって――確かに声が聞こえた。

 はっきりとは聞き取れない。だが、それは人の声、呼びかける声。


「……今のは……!」

 僕は足を止め、耳を澄ませる。


 瓦礫の間にこだまする声は、懐かしい響きを帯びていた。

 胸が熱くなる。

 あれは――ゼノか? それともミレイアか?


---


### 2


「……幻聴だろう」

 リオネルが冷ややかに言う。

 しかし、その表情には疲労の色が濃く、言葉に確信がなかった。


「幻聴なんかじゃない……あの声は……!」

 僕は瓦礫を蹴散らし、声のする方角へ駆け出した。


 心臓が早鐘のように鳴り響く。

 足は鉛のように重いはずなのに、不思議と止まることはなかった。


---


### 3


 崩れた塔の影に差しかかったとき、再び声が響いた。


「……アレン!」


 はっきりと、僕の名を呼ぶ声。

 その声に、全身の血が沸き立つ。


「ゼノ……!?」

 瓦礫を乗り越えた先に、確かに人影が見えた。


---


### 4


 その瞬間、背後から瓦礫が崩れる音がした。

 リオネルが剣を突き立てて体を支えながら、低く唸った。


「仲間か……ならば――」


 彼の瞳に再び闇が宿る。

 弱り切っているはずなのに、聖剣を構えようとしていた。


「やめろ……!」

 僕は即座に黒炎を展開し、ゼノたちへと繋がる道を守ろうとした。


---


### 5


 リオネルの刃が振り下ろされる、その直前――。


「アレンッ!」

 声と共に、光の矢が飛んだ。


 それはリオネルの剣を弾き、瓦礫を砕き、間に割って入った。

 目を見開くリオネル。

 そして、瓦礫の向こうから現れたのは――ミレイアだった。


---


### 6(ラスト)


 銀の髪を乱し、疲れ切った姿で、それでも彼女は杖を掲げていた。

 その後ろには、血にまみれながらも剣を握るゼノの姿。


「……やっと……見つけた……!」

 ミレイアの声が震える。

 僕の胸にも、熱いものが込み上げてきた。


 長い戦いの果て――ついに、再会の時が訪れたのだ。


---



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