第8章 古代の目覚め
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奈落の闇を裂くように、古代の文様が光を増していった。
青白い輝きが壁全体を走り、幾何学的な模様を描きながら脈動する。
まるで生きているかのように。
「……この場所……ただの地下じゃない……」
僕の胸に、説明できない恐怖が芽生える。
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### 2
リオネルが聖剣を振り払い、火花を散らしながら笑った。
「気づいたか? ここは古代神殿の跡だ。
この大陸がまだ神々と魔が争っていた頃……封印された“何か”が眠っている」
「……お前、最初からここを目指して……!」
僕の言葉に、リオネルの笑みが深まった。
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### 3
轟音。
大地そのものが震え、床の石が崩れ落ちる。
文様の中心から、黒と金の混じった光が噴き出した。
次の瞬間、巨大な手が奈落の奥からせり上がる。
石でも肉でもない――まるで神話の像が動き出したような、異形の存在。
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### 4
それは「目」を開いた。
光ではなく、虚無を宿した漆黒の瞳。
視線を浴びた瞬間、心臓を鷲掴みにされるような圧迫感が走る。
「ぐっ……!」
思わず膝が沈みかけた。
ただ見られるだけで、魂が削られていく――。
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### 5
リオネルはその怪物を前にしても、恐れるどころか狂気じみた笑みを浮かべていた。
「これこそが……神に選ばれし勇者の試練! そして力だ!」
聖剣が怪物の瞳と共鳴するかのように光を放つ。
まるで勇者という存在が、この古代の遺物と繋がっていたかのように。
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### 6(ラスト)
黒炎と聖光の戦いに、古代の怪物が加わる。
奈落は揺れ、崩壊寸前の轟音に満ちていく。
「魔王よ――この奈落で、すべてを決する!」
「上等だ……リオネル!」
三つの力が交錯し、奈落の奥底でかつてない戦乱が幕を開けた。
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