第3章 黒衣の魔導師
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ゼノは黒衣のフードを外し、その鋭い眼差しを僕に向けた。
彼の銀色の瞳は、昔と変わらず人の心を射抜くような冷たさを帯びている。
「お前がまだ生きていることは知っていた。だが……随分と追い込まれたな、魔王」
「ゼノ……お前、何を知っている?」
僕の問いに、彼は薄く笑った。
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### 2
ゼノは懐から古びた羊皮紙を取り出した。
そこには、見慣れぬ紋章が刻まれていた。
王国のものでも、神殿のものでもない。もっと古く、もっと異質な――。
「これは……?」
「“聖紋教団”だ。王国と神殿の裏で動いている、正体不明の組織。リオネルは奴らが造り出した勇者にすぎん」
その言葉に、周囲の魔将たちがざわめいた。
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### 3
「造り出した……? 人を勇者に?」
僕は眉をひそめる。
ゼノは冷静に頷いた。
「聖剣の残骸を核に、儀式で選ばれし人間に力を注ぎ込む……。それが“新たな勇者”の正体だ」
「じゃあ、神の選びなんかじゃないのか……」
「神? そんなものはとうに存在せん。ただ“そう思わせたい連中”がいるだけだ」
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### 4
ミレイアが警戒するようにゼノに問いかける。
「ならば、あなたは何故そのことを……」
「俺は一度、奴らの儀式を覗いた。……そして追われ、逃げ延びた。命を拾った代わりに全てを失った」
ゼノの口調には皮肉と憎悪が入り混じっていた。
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### 5
沈黙が落ちる。
僕はゼノの目を見据えた。
「ゼノ、お前は俺に何を望む?」
彼は微かに笑い、低く囁く。
「決まっているだろう。――共に奴らを潰す」
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### 6(ラスト)
その瞬間、廃都の地下に響く警鐘の音。
「敵襲――! 王国軍がこちらに!」
僕は立ち上がり、炎を燃やした。
「ゼノ……お前の話は、戦いの後で聞かせてもらう!」
黒衣の魔導師が再び姿を現したその時から、物語は新たな段階へと進んでいく。
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