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『神様のバグで死んだけど、リスポーン地点が世界のラスボス城でした』  作者: 匿名希望
敗北の余韻

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第2章 闇に潜む策謀



### 1


 敗戦から三日。

 僕たちは北方の廃都へと撤退していた。

 かつて栄華を誇った魔族の都――今は瓦礫と廃墟が広がるだけの場所。


 だが、そこにはまだ地下の迷宮が残っており、隠れ家として利用できた。

 傷ついた兵たちは松明の灯りの下でうめき声をあげ、魔導師たちは治療と結界の維持に追われている。


---


### 2


 僕は玉座の間だった場所に腰を下ろし、報告を聞いていた。

 魔将たちの表情は暗い。

「このままでは……次の進軍を防げませぬ」

「勇者リオネルの力は、もはや災厄そのもの。兵の心も折れております」


 その言葉に沈黙が落ちる。

 皆が口にしないが、全員が「次に戦えば滅ぶ」と理解していた。


---


### 3


 ミレイアが口を開いた。

「……ご主人様。ひとつ、王国に内通する者を捕らえました」


 その言葉に空気が一変した。

「なに……?」

 ミレイアの合図で兵が連れてきたのは、若い魔族の兵士だった。

 縄で縛られ、必死に弁解を口にする。

「ち、違う! 俺は……ただ、家族を守りたかっただけで……!」


---


### 4


 尋問の末、衝撃的な事実が明らかになる。

 ――王国は魔族の村々に「勇者に従えば命は助ける」と布告していたのだ。

 兵の一部はそれに屈し、密かに情報を流していた。


「王国め……!」

 魔将の一人が怒りで机を叩く。


 だが僕は違和感を覚えていた。

(リオネルが現れた途端、まるで用意されていたかのように広がる布告……これは偶然じゃない)


---


### 5


 僕は考えを巡らせる。

 リオネルの出現も、王国の策略も、あまりにも出来すぎている。

 ――まるで、裏で糸を引く者がいるかのように。


 ふと背後の影が揺らぎ、低い声が響いた。

「……気づいたか」


 姿を現したのは、黒衣の魔導師ゼノ。

 彼は僕の古い知人であり、今は放浪の身だったはず。


---


### 6(ラスト)


 ゼノは薄笑いを浮かべて言った。

「リオネルは“造られた勇者”だ。神の奇跡などではない。

 ――だが、その背後にいる存在は、お前の想像を遥かに超えている」


 その言葉に、玉座の間は凍りついた。

 僕は拳を握りしめる。

「……裏で何が起きている?」


 闇に潜む策謀の正体を追うため、新たな戦いが始まろうとしていた。


---



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