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『神様のバグで死んだけど、リスポーン地点が世界のラスボス城でした』  作者: 匿名希望
真実を裂く刃

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第4章 王国の陰謀



### 1


 王都グランディア。

 白亜の城壁に囲まれたその都は、勇者一行の帰還に沸き立っていた。

 鐘が鳴り響き、民衆は通りに集まり、花びらを投げて彼らを迎える。


「勇者アレンよ! 万歳!」

「魔王を討ちに挑んだ我らの英雄だ!」


 熱狂の中で、アレンは微かに顔を曇らせていた。

 ――あの戦い、確かに“魔王”は存在していた。だが、彼の言葉は嘘ではないように思えた。


(あいつは本当に……何者なんだ?)


---


### 2


 城へと戻ったアレンを待ち構えていたのは、王国の重臣たちだった。

 玉座の上に座すのは、威厳に満ちた国王レオニード。


「勇者よ、よくぞ戻った」

 王の声は朗々として広間に響く。


 だが、その瞳には計算された光が宿っていた。


---


### 3


「魔王は討てたのか」

 王の問いに、アレンは沈黙した。


「……まだ、です」

「ほう」


 王の口元がわずかに歪む。

「ならば次は、大軍を率いて討伐すればよい。民はお前を待ち望んでおる」


 アレンは眉をひそめた。

「ですが……あの“魔王”は、少なくともただの暴君ではない。民を守ろうとしていた。討つべき相手なのか、俺には――」


「黙れ」


 王の声が鋭く広間を貫いた。


---


### 4


「勇者に求められるのは疑念ではない。剣と、勝利だ」

 冷たい言葉に、重臣たちはうなずく。


「魔族は脅威だ。討てば民は安堵し、王国は栄える。

 ……それが、勇者としてのお前の使命だ」


 アレンの胸に、氷の塊のような違和感が広がる。


---


### 5


 謁見が終わり、城の外へ出ると、仲間の一人――僧侶のエリナが小声で言った。

「アレン……陛下のお言葉、何かおかしいと思わなかった?」


 アレンは頷いた。

「ああ。あれは“国のため”じゃない……“自分のため”だ」


 エリナの表情が険しくなる。

「まさか、陛下は……勇者を利用している?」


 答えは返せなかった。

 だが胸の奥で、その疑念が火種となって燃え始めていた。


---


### 6


 遠く、王の私室では重臣たちが密談を交わしていた。

「勇者は純粋すぎる。魔王を討たせるには監視が必要だ」

「必要なら……勇者ごと切り捨てるまで」


 王は杯を傾けながら、不気味に微笑んでいた。

「駒は使い潰すものだ。魔族も、勇者もな」


---



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