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『神様のバグで死んだけど、リスポーン地点が世界のラスボス城でした』  作者: 匿名希望
勝利の影に潜むもの

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第9章 断罪の声



### 1


 翌日――城の大広間。

 僕は玉座に座らされていた。両脇には武装した兵士。

 いつもと同じ場所なのに、居心地はまるで断頭台だった。


 大扉が開かれ、民や兵たちが次々と集められていく。

 やがて、広間は人々のざわめきで満ちた。


「本当に……陛下が裏切りを?」

「信じられん……いや、やはり怪しかった」

「人間と通じていたなど……許されぬ!」


 疑念と怒りの声が、波のように押し寄せてくる。


---


### 2


 参謀グロウが一歩前に出て、群衆に語りかけた。


「皆の者! 魔王陛下のもとに、人間の王国からの“密書”が発見された。

 そこには、陛下が勇者と通じ、魔族を裏切ろうとしていたと記されていたのだ!」


 人々がざわめき、怒号が広がる。

「なんということだ……!」

「偽りの王に従っていたのか!」

「処刑しろ! 魔族を裏切る者など不要だ!」


 広間を埋め尽くす声は、熱狂と恐怖に満ちていた。


---


### 3


 僕は立ち上がり、必死に叫んだ。

「違う! これは罠だ! 信じてくれ!」


 だが、その声は嘲笑にかき消される。


「罠だと? ではこの証拠は何だ!」

「勇者と戦ったというが、陛下は剣を抜かなかった!」

「やはり最初から……!」


 言葉は刃となり、胸に突き刺さった。


---


### 4


 ゼフィルスとラヴィアが群衆の前に立ちはだかる。


「待て! 陛下はまだ何も証明されていない!」

「そうよ! 私たちは一緒に戦ってきた! 裏切り者なんかじゃない!」


 二人の必死の訴えにもかかわらず、群衆の怒りは収まらなかった。

 その矛先は二人にまで及び始める。


「お前たちも偽王の共犯か!」

「一緒に処刑すべきだ!」


 ゼフィルスが剣の柄に手をかけ、ラヴィアが顔を青ざめさせる。

 状況は一触即発だった。


---


### 5


 グロウが静かに両手を広げた。

「さあ、どうなさいますか、陛下。民がこれほどまでに処刑を望んでいる。

 この声を無視することは……もはやできまい」


 群衆の叫びが大広間を揺るがす。

「処刑を! 処刑を!」


 僕は玉座の上で、凍りついた。

 もはや、誰も僕の言葉を信じてはいない――。


---



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