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『神様のバグで死んだけど、リスポーン地点が世界のラスボス城でした』  作者: 匿名希望
「勇者たちの分岐点」

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第7章 血の祭壇



### 1


 怪物の腕とレオンの聖剣が激突するたび、王都の広場は雷鳴のように震えた。

 ミレイアの張る結界がなければ、民はすでに瓦礫の下で命を失っていただろう。


 それでも怪物は止まらない。

 無数の腕を振り乱し、眼窩から瘴気を噴き出す。


「はぁぁぁっ!」

 レオンは全身の力を込めて剣を振り抜き、一撃で三本の腕を斬り飛ばした。

 だが――切り口から新たな腕が生え、さらに肥大化していく。


---


### 2


「ちっ……きりがねぇ!」

 リオネルが盾で衝撃を受け止めながら呻く。


 僕は魔術を放つが、瘴気にかき消されてしまう。

「魔力が……吸われてる?」


 枢機卿がゆっくりと杖を掲げ、薄笑いを浮かべた。

「気づいたか。これはただの怪物ではない。

 この広場そのものが“祭壇”なのだよ」


---


### 3


 足元の石畳をよく見れば、血に染められた無数の線が地面に刻まれている。

 人々の恐怖と流された血が魔力に変換され、怪物を肥大化させていた。


「まさか……この街を生け贄に……!」

 僕の声が震える。


 枢機卿は恍惚とした目で怪物を見上げた。

「神のためならば、民の血すら糧となろう」


---


### 4


 怪物の咆哮が広場を揺るがす。

 ミレイアが必死に祈りを捧げ、結界を厚くする。

 だが、その額には汗が滲み、唇は青ざめていた。


「もう長くは……持たない……!」


 リオネルが叫ぶ。

「レオン! 一気に決めろ!」


---


### 5


 レオンは聖剣を両手で握りしめ、深く息を吐いた。

「……俺の剣は、誰かの犠牲で輝くもんじゃない。

 俺は、人を守るために振るう!」


 その声と共に、剣から溢れる光が祭壇の紋様を逆流するように走り、血の魔力を浄化していく。


「なっ……馬鹿な!」

 枢機卿が初めて顔を歪めた。


---


### 6(ラスト)


 怪物の身体が苦しげにのたうち、崩れ始める。

 聖剣の光が血の祭壇を浄化し、刻まれていた紋様が次々と消えていった。


 レオンは最後の一撃を振り下ろす。

「光よ――この地を取り戻せ!」


 閃光が怪物を貫き、影は絶叫と共に霧散した。


 しかし瓦礫の中で、枢機卿はなお立っていた。

 その瞳には狂気の炎が宿り、唇から呟きが漏れる。


「ふふ……祭壇は一つではないのだよ、勇者……」


---




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