第三話 合コンを始めます
◎ログライン
どこにでもいる思春期の少女りなが、幼なじみの男子たけしと時にはぶつかり時には協力し合い助け合いながら真の友情をはぐくんでゆくちょっとおかしなラブコメディー。
● 登場人物
佐藤りな :天寺高校3年生17歳。2組。家族思いのりなは父が病気で絵を描けなくなってからバラバラになった家族と父の心配をする。そのためりな自身が勉強していい会社に就職し大金持ちになり、幸せだった頃の家族に戻すことが彼女の目的である。
宮本たけし:私立寺東高校3年生17歳。Ⅽ組。女性恐怖症。女の前だと緊張し、心拍数が上がりよく勘違いされる。極度に勉強が嫌いで家庭教師の授業から逃げ出す。口は悪いが姉とは仲がいい。
宮本さえ子:19歳。宮本たけしの姉で優等生。勉強と絵を描く才能がある。その才能により磨きをかけるため海外へ留学をする。
佐藤健太郎:43歳。りなの父。りなへの愛情表現は豊かで、りなもよくなついてくれたが無職になってギャンブルに依存するようになり、競馬場へ入り浸る。
佐藤美野里:40歳。りなの母。娘には厳しく愛情表現が下手。健太郎が失業したため仕事が忙しくなり帰宅時間も遅くなる。りなに買ったプレゼントもゆっくり渡すチャンスもない。宮本大輔の会社で働くOL。
宮本ゆり :38歳。たけしとさえ子の母。さえ子とたけしを優等生に育てたい。優秀なさえ子と比べて勉強嫌いなたけしにはいつも悩まされている。
宮本大輔 :43歳。たけしの父でIT会社の社長。
相生なおこ: 天寺高校3年生17歳。2組。マイペースでいつも彼氏募集中!甘い上手で浮かれてる感じが強く女友達がいない
天草まさみち: 私立寺東高校3年生17歳。Ⅽ組。昔、たけしと友達だったが、現実を追いつくため、まじめで勉強をし、今は生徒会長になっている。
谷崎るみ: 私立寺東高校3年生17歳。Ⅽ組。モデルとして活動している。彼女はよく男子をからかうこと。彼女の親はるみが幼い頃、離婚をし、母と生活をしているが母は他の男性で癒し生活をしている。るみがモデル活動をしているのは父を探すためでもある。
〇 ストーリー
第三話 合コンを始めます
りなは部屋でスマホで女性恐怖症を調べていた。見つけた情報の中に「恋で女性恐怖症を治そう」とあるのを見て「使える」と思った。たけしと恋人となり、女性恐怖症を治すことを想像するとたまらなく恥ずかしくなるりなだった。
りなは「恋」のほかにたけしの女性恐怖症を治す方法を考えながら天寺高校へ登校するが効果が出るまでかなり時間がかかると悟り悩み始める。
「どれくらい? 3カ月? 半年? い……1年かかる可能性も……」その時、同級生の相生なおこ(17)が隣に座り、話しかけてくる。
「ねぇ、りなって彼氏いたの? 昨日、りなと男子が歩いてたのクラスの奴が見てたんだって! いたんなら私にも紹介してくれてもいいのに!」りなはいつものことで適当に無視しようとするが、そこでハタとひらめく。「私が自分でたけしの相手をする必要はないんじゃないか?」なおこをたけしにを紹介することにした。
一方、 寺東高校の生徒会長・天草まさみち(17)は職員室で担任からたけしの部屋にプリント届けて、学校に来るように説得をしてほしいと頼まれる。無論、笑顔で引き受けた。職員室から出たまさみちはモデルとして活動している谷崎るみ(17)と出会ってしまう。るみはまさみちを待ち伏せしていて彼を身長が小さいと少しからかうとその反応を見て去っていった。
その日宮本家の玄関でりなとなおことまさみちが偶然出会う。なおこはりなの彼氏がまさみだと勘違いをし、いろいろ質問をするが、まさみちは無反応で中に入った。なおこはクールなまさみちを見て彼に興味を持ち始めた。
たけしの部屋に入るまさみちはたけしにプリントを渡し「いつになったら学校に戻れる?」と心配な感じで聞くがたけしは「わからない…ごめん…」と答える。
りなとなおこはたけしの部屋に向かい、たけしとまさみちを見て怪訝な顔になり「何!? 男が二人? りな…まさか……二股?」と問い詰める。事情の分からないなおこは、なぜかテンションが上がり始める。りなはそんななおこをうっとおしく思い、無理やり落ち着かせた。
りながなおこの腹を叩く姿を見て驚くたけしとまさみち。りなはなおこの手を掴み、たけしの部屋の前に立っているまさみちの前で「どいて」と真顔で言い、まさみちをどかせたけしの部屋に入った。たけしは別れの挨拶をだけしにし、扉を閉めた。
たけしの部屋で床に座っている3人。なおこは男の部屋を見始め、なぜ女がここにと思い始めるたけしはなおこと距離を置く。りなは二人に「今から合コンをはじめます」と宣言。するとなおこは彼が合コンの相手だと察し髪や服装を直す。たけしが女性恐怖症だと事前にりなから聞いていたなおこはたけしと二人で合コンをはじめた。たけしは瞬時に顔が赤くなるが、そんなたけしがかわいいく見えたなおこは思わずほほ笑んだ。りなはたけしに「女性はまずほめる…!」とガイドブックを開き、たけしにアドバイスをする。だが、ますます顔が赤くなるたけしはそのまま気を失った。
たけしと連れだって街へ出たなおこは、積極的に腕を組んでくるが、たけしはますます顔が赤くなり言葉も出ない。ふたりは買い物デートや映画など恋人がすることをしたが、そんなふたりの背後にはりながピッタリくっついてきた。そんなデートだから成果は出なかった。
なおこはデートしたのかなんなのか分からぬまま帰っていった。たけしはなおこに謝った。りなと家路に就いたたけしは凹んでいた。りなは「なおこにだって何かあったでしょう?長所。彼女を見てて本当に気づかなかった?」とたけしに聞くが、たけしは「じゃ、お前はなおこの長所を知ってるのか?」と逆に質問をするが、今日会ったばかりで「…明るい所とか?」「明るい? 万能な言葉だな! なぜ思いつかなかったのか!? クソ!」りなは自分の長所がないかたけしに訊いてみた。すると「じゃ、明るいとか!?」
「他には?」
「え、他?身が小さいことと乱暴ところかな?」
怒り出すりなは力一杯拳を握った。
「それと…誰よりも努力をし、心配をしてくれる所かな…」たけしの言葉を聞くと、今度はりなの顔が赤くなり、恥ずかしさに黙って下を向いてしまう。「どうした? 返事してよ」りなの顔をのぞき込んで問い詰めるたけしに戸惑うりなから返って来たのは鉄拳だった。




