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生贄聖女とお人好し魔技師  作者: 綴螺
お迎えの時間
98/114

星夜祭前日5

 ラムとコーグとムスは外に出た。雪は降っているが、酷くはなく道に積もってはいなかった。

 七色の光りに照らされ、木には装飾品が飾られ、町は華やかに。

 通路には人が多くいて、祭りは賑わいをみせていた。


「ラム、離れないように、こっちね!」


 ムスは左手でラムの右手を掴んで人の流れに逆らわずに歩き出す。

 ラムも並んで歩き出す。


「店が見えないぐらい人がいるけど」


(品物をみる機会がない。これでは店に入るきっかけがない)


「ああ。それはね、見たい場合は店側に寄ってれば見えるようになってる。光る」


「どういう」


「ほら」


 ムスが上手く店側によって人の流れにのる。


「!!」


(これは、遠視の魔法だ。窓側に商品が見える。これで好きな店に入るのか)


 ラムは商品が見える窓側を凝視する。


「まぁ、お店を暗記していてもいいけどね。気になる店があれば入ろうか?俺は布と糸とー、後は食べ物は見るつもりだけど、ラムは?」


「ーー甘いもの」


(中々下町に寄る機会はない。絶対に甘い物はみる)


「甘いものは全てよる。服とかは?」


 真剣に頷く。


「服はいらない。この服を貰ったから。アクセサリーも山程ある」


「あー、そうだよなー」


「一番お気に入りアクセサリーはムスのやつ。綺麗、軽い、好み」


「やったー!!作りがいがでてきたー!ありがとう!!」


「事実だから。もう少しで『アルス』だよね?」


「うん!ここ、入ろう」


(どこも飾り付けが綺羅びやか。やっぱり、祭りは盛り上がるみたい)


「わかった」


 カランカラン


『アルス』の扉を開けると音がして、白い帽子にエプロン、白の上下でシェフのフーリが受け付けにいた。

 店内は紙で作られた星や太陽、牡牛座や魚座等の黄道十二星座が折り紙で作られ、華やかに飾られていた。

 テーブルも星夜祭に合わせて星空のテーブルクロスへと変わっていた。


「いらっしゃいませ。ご予約の方ですね?」


 フーリは笑みを浮かべながら、受け付けにいた。


「はい。ムスです」


「係の者が案内しますのでお待ち下さい。ご予約の方2名ー!」


 フーリが言うと店内飲食の方からお盆を持った、服装は黄色のワンピースに白のエプロンとシンプル。年齢は30代位の定員、顔立ちは瞳が青で目鼻立ちが整った綺麗系。髪型はポニーテールな人が側まできた。


「定員さん?」


「あー、星夜祭だけは定員として中で箱折りをしている、フーリの奥さんが店を出る」


「え」


(フーリさんは結婚してたの?)


「どうぞ、こちらへー」


「はい。まあ、フーリはいい年齢だよー。悪ノリするけど」


 二人は定員に促され座る。


「予約してたコースで」


「どんなコース?」


「甘い物が全部来るやつ。半分にして、全種類コンプリート」


「それ、一択」


 ラムは真剣に頷く。


「では、予約していたコースで。こちらから飲み物、メインを選びください」


 メニューを渡され、それぞれ2人で開く。


「ダージリン、メインはシチューパイの包み焼き」


「ダージリン、メインは魚の包み焼き」


「ダージリン2つに、シチューパイ、魚の包み焼きでよろしいですか?」


「はい」


「ご注文ありがとうございます。出来上がるまで少々お待ち下さい」


 店員は軽く頭を下げて厨房へ消えていく。

 先に飲み物が運ばれ、2人は何気ない会話を始めるのだった。




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