アーマラとムス
アーマラは槍を構え、ムスは仕方なく銃を構える。
2人共位置についた。
シューテルは合図をするために、訓練所の真ん中についた。
ラムはコーグを撫で回しながら、座ってみている。
「ムスー!ファイトー!」
コーグはラムに撫でられながら、にこにこと笑っている。
「では、始め!」
シューテルが合図をすると、アーマラが動く。
「ですよねー」
アーマラは50歳代とは思えない速さでムスとの距離を詰める。
ムスは遠距離なので、距離を詰めるのは当然である。
ムスはアーマラを狙わずに後方へ弾を撃つ。
パンッ、パンッ
銃声が響く。
弾丸が真っ直ぐ飛び、アーマラの右頬を掠める。
(普通ならムスの弾が外れただけと思うだろうけど、アーマラは警戒してるね。武器の性能や効果が、何かわからないから)
アーマラは後ろを振り返る。
「コーグ、バリアー。ラム、寒くなると困るからね。ムス、久しぶりに氷弾いれたみたいー」
「ありがとう、コーグ」
コーグにお礼をいい、ラムは頭を撫でる。
ラムは弾が当たった場所から凍結していることに気づく。
アーマラも気づき、後ろが凍結していくことに足を止め、目を細める。
(込められた魔力が大きい。凍結も速い。これは、自動で弾丸を撃つタイプ。ムスは危険な弾は抜いたと言ってたけど、かなり威力がありそうだよ)
ラムは魔法の陣を即座に解析し、魔法の威力も理解した。
氷の鋭い結晶がアーマラに向かって、飛ぶ。
「ほう、これは、成長する氷ですか」
アーマラは軽く十数個の氷を払い、ムスに注意を向ける。
氷の結晶の間を縫いながら、ムスに接近する。
「えぇ!?普通ならこれで諦めるのに。弾は安くないし、合間から来られると困る」
ムスは手元で弾を変える。
違う弾をセットして、自分の左右に撃つ。
弾から光がムスとアーマラを遮るように出現する。
それを見て、アーマラは跳躍。一瞬で光の壁を突破する。
(アーマラなら、普通に跳び越える。ムスとの距離はあと僅か)
「アーマラさん、こわっ!ちょ、歳の割に速すぎでしょ!」
ムスは慌てて弾丸をアーマラに撃つ。
「ちょ、やっぱり回避するよね!?」
ムスが撃った弾は普通の弾丸。魔法は発動しないもの。
「ムスー!コーグいないから、魔法は撃てないよー!対策、対策!」
コーグはラムの膝の上を飛び跳ねて応援している。
「普通の弓とはまた違う効果もありと、器用そうな武器、、。よし、入った」
アーマラは槍の間合いにムスが入ったため、薙ぎ払う為に槍をふるう。
ムスは慌てて銃を腰のホルスターに仕舞って避ける。
(え?武器をしまうの?)
ラムはムスが近距離で武器をしまったのに驚く。
なぜなら、近距離でもムスは撃てると思ったから。
「このっ!」
ムスは思いっきりアーマラの槍を蹴って捻って空中へ。
「ほう、拳闘士の技か」
「やっぱり槍使いには効きませんよね。でも、これで」
(一応、一通り母親から習ったのか。拳闘士なら、空中に飛び上がる技は山程ある。さらに、ムスはあれがある)
ムスは魔力の塊を出す。範囲は適当だろう。
「とりあえず、適当で巻き込む!」
ムスは範囲指定できないため、アーマラがいる地面全体にぶつける。
「むっ」
アーマラは槍を横にして防御の構え。
訓練所全体に魔力の圧力がかかる。
ミシッと音がする。
「私は効かないけど、皆きつそう」
「コーグも効かなーい!」
ラムは魔力が多く、コーグは精霊だからだ。
その重圧がかかる中、アーマラが動く。
魔力の圧がかかる中、槍をムスに向けて突く。
ムスは慌てて回避する。
「あー、もう、降参でー。大体わかっただろうし、俺、体力ないから、、」
息を切らして、両手を上げる。疲れたのは本当のようだ。
(コーグがいたらムスの勝ちなのかな。コーグ、賢いし、普通に魔法打ち込むから。アーマラは騎士で乱戦も手堅く隙を見て捌いていくタイプ)
「では、訓練を終了でいいか?アーマラ」
「ええ、大体、わかりました」
「では、これで終了する」
シューテルが終了の合図をする。




