表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
生贄聖女とお人好し魔技師  作者: 綴螺
お迎えの時間
82/114

訓練所


 ラムはムスを訓練所、1階の右隅にある広場へと案内する。

 屋敷は広く、端から端までいくのに10分はかかる。


「ここが訓練所」


 鉄製の扉の中から大きな物音がする。

 ラムが鉄製の扉を押さえている鍵を抜き、押す。


(重いから魔法を使った方がいいかな)


 ゆっくりと開いていく扉は重たかった。


「あ!俺が開けるよ」


 ムスが慌てて扉を押すと先ほどより軽くなった。


「おもっ!!」


「重いよね」


 ラムはムスの言葉に頷く。


(どうして、重たくしたのか。でも、ムスは意外に力があるみたい。とても軽くなった。魔法を使わなくても大丈夫そう)


「よーし、開いたー!!」


 ムスは息を吐いて中を確認する。

 周囲を鉄と魔法の障壁で囲まれた部屋をみた。

 下には弓を構えている人、剣や槍で組み合っている人、さらに、魔法や魔法を剣に纏わせて魔法剣を使っている人等、多様な武器で練習していた。


「うわぁ、、。訓練所だから、固いとは思ったけど、これ、大騒ぎしても壊れなそう、、」


 ムスが引き攣った表情で呟く。


「まぁ、硬く作って魔法もかけて強固にしてるから。窓の方に壊れた傷があるでしょう?あれ、私。魔法改良中に失敗して爆発したの」


(あれは、通信機器の魔法をしようとして失敗。爆発して傷がついてしまった。泣いてたら父親が来て、にこにこ笑いながら、おやつをくれたなぁ)


 ラムは懐かしむように頷く。


「傷つけた、、って、、、。いや、俺もやったけど。昔はよく自分の魔法に追いかけられて、被害にあったし、雪崩もよく、、おきた、けど」


「ラム、魔力つよつよ!」


 コーグがムスの頭の上で跳ねる。


「うわぁー。揺れるー。コーグ、思いっきり跳ねるなー」


「わーい!!」


 さらに跳ねて、手を振るコーグ。


「何で喜ぶの!?」


「見える人いっぱいー!コーグが手を振ると手を振り替えしてくれるー」


 コーグははしゃいでいる。


「そっかぁ、、。見える人、多いって聞いてたけど、弓矢や、魔法使い、それに、戦士の人も見えるみたい」


 ムスは手を振り替えしている人達に頭を下げ、コーグを腕の中に閉じ込める。


「いるよ。半々だからね」


 ラムは頷く。


「コーグだよー」


 身体を伸び縮みさせて叫んでいる。嬉しそう。


「よしよし、よかったなー。ただ、大人しくしててな」


 ムスはコーグを撫で回す。


「わーい!!コーグは良い子!大人しくしてるー」


 にこにこと笑いながら、ムスの腕の中で大人しくなった。


「ラム様、ご足労ありがとうございます。新兵を連れて練習に来られましたか?」


 鎧を着た精悍な中年男性がラムに礼をしてから、チラリとムスを見て話しかける。


「ううん、違うよ。ムスも新兵じゃない。アーマラはいる?ムスが顔を見たいそう。アーマラもみたいと思うから連れてきたの」


「よろしくお願いします。えーと」


「申し遅れました。副団長を務めているシューテルです」


「ええ!?シューテルさん副団長なの!?ムスです。腕の中の精霊はコーグです」


「コーグだよー!」


「アーマラー!!お客さんだー!!

よしよし、コーグというのか。可愛いなぁ」


 コーグはシューテルに撫で回されている。


「コーグ可愛いよ!」


 ご機嫌で撫で回されている。


「おーー!今行く」


 槍を構えている50歳過ぎの男性が返事をし、武器を収めてから駆け寄ってきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ