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生贄聖女とお人好し魔技師  作者: 綴螺
お迎えの時間
81/114

予定

 ムスとコーグ、ラムとトニトはレオンの案内で執務室を訪ねる。

 部屋の中には本棚が壁一面に並べられ、大量に本が収納されている。

 窓は上質な絹のカーテンが敷かれていたが今は締め切って天上にある、シャンデリアの光が注ぐ。

 下は全て質の良い絨毯が引かれ、4人がけのテーブルと椅子。椅子の上にインクと万年筆を置いてあった。

 椅子には昨日みた、銀髪でブルーの瞳のジール王子がいた。

 さらに、ガーディソード侯爵は隣に座っている。

 レオンが椅子を引いてくれた席にラムとムスは座る。


「ジール、やはり来たな。今回は私も帰る」


 トニトがジール王子の肩に乗る。


「ゆっくり休めたか?」


「一時の休息だった。明日から働く」


「あー!サラマンダーも一緒にいる」


 コーグが目をキラキラさせて、ガーディソード侯爵の隣にいるサラマンダーに駆け寄ろうとする。


「コーグ、今から真面目な話をするから、だめ。大人しく話し合い終わってから」


 ムスはコーグを掴んで頭の上に乗せる。


「はーい」


 コーグはムスの頭の上に乗る。


「侯爵様、お話をどうぞ」


「ああ。まず、神殿から許可が出た。明日の朝から港町ウォータの神殿へ。結界に異常が出たそうだ。王家に奉告しようとしたら、先に連絡がきたという経緯。原因を調べてほしいそうだ。このままでは、危ういと」


「あー、遅かったかな」


 ムスが呟く。


「遅い?」


「異常がでた場合は力尽くで壊されるかも。弱らせた原因があるということ。誰か細工をし続けているなら、バラしたってことは、もう、バレてもいいってことだから」


(確かに。でも、遮断すれば解決する)


「私が遮断する。要はわからないものがあった場合、遮断すれば問題ないってことでしょう?」


「魔法とは限らないよ?」


「限らなくても、できるよ。異常なやつを弾けばいい」


「頼もしい、、」


「ムスは大雑把だからね!魔力あっても精度はでない。ラムは強いの!」


 コーグはムスの頭の上で転がる。


「ラム、お前の魔力が高いのはわかるが、できるのか?」


「偽装を解除、後は防御すればいい、大丈夫。力比べになったら、ムスもいるし、魔力では負けないから」


(魔法は許可するものだけにすればいい。後は弾く。相手は強くてもなんとかなる)


 ラムは頷く。


「時間があれば、修復は間に合うかな?大丈夫だと思う。相手がいれば、集中力を途切れさせればいいだけになる」


「ムスはコーグのお墨付き!修復速いよ。嫌いなやつはボーンするから安心して、ダース」


 コーグは話しながらムスの頭の上を転がっている。


「作戦の勝算が高いならいい。手に負えない問題がでたら呼べ」


「兄様、わかりました」


「私の方もこの状態なら権力で庇える。遠慮なく言ってほしい。私も同行しようとしたが、止められて山のような書類が」


 ジール王子が悲しそうな声を出す。


「「ついてこないでくれ」」


「話がややこしくなる」


「邪魔」


「あはははは!ジール王子、嫌われてるー」


 コーグはダースとラムに断られるジールを見て笑い出す。


「ジール立場を考えろ」


 トニトまでジールを止める。

 ムスは笑いをこらえていた。


「くっ、、、仕方なくアステラを同行することにした。助けて貰った礼だそうだ」


「アステラが来るなら近接は大丈夫だね」


「後でアルマにも近接して貰えば、バランスはいいね」


「やっぱり俺も」


「ジール?書類。駄目だ。アルマ嬢が来たら、呆れられる。喜んで抱きついた後、白い目で視られたいのか?」


「ぐ、、」


(うん。アルマならするね。仕事が残ってたら何してるのって言う)


 ラムは頷いている。

 ジール王子は反論もできず、黙ってしまった。


「時間は朝7時にテレポで私が送る。いいな?寝坊はなしだ。昼ご飯は厨房に頼んである。帰りはムスかシルフに頼むか。好きにするといい」


「じゃあ、俺が魔力負担で」


「うん、そうしてもらえると助かる」


「決まりか。騎士はアーマラをつける」


「うん。わかった」


「アーマラさんってどんな人?」


「老兵士で槍使い。固い守り系」 


「なるほど。わかった」


「戦闘力だけか」


「ムス、それで何がわかる、、」


 トニトとジール王子は呆れている。


「え?戦闘力さえわかれば、連携できるから。人は見ないとわからない。近接だから、間から撃たないと当たるなぁと」


「「そう、か」」


 トニトとジール王子は脱力した返事を返した。


「連携を確認したいなら、訓練所に行くといい。喜ぶだろう。ラム、案内を頼む」


「わかった」


「そうします」


「ムス、これが紹介状だ。入り口で見せれば、入れる」


 ジール王子がムスに紹介状が入った手紙を渡す。


「ありがとう」


「はぁ、、行かなければならないから、行くが、頼んだ」


 ジール王子とトニトの姿が消えていく。

 どうやら、時間切れのようで王宮に戻されたようだ。


「無事に帰ったか。ラム、ムスを任せた」


「はい。ムス、訓練所はこっち」


 ラムは頭を下げて扉を開ける。


「うん。ラム、お願い。侯爵様、失礼します」


「コーグも楽しみー!サラマンダーまたねー」


 ムスは頭を下げ、コーグはムスの頭の上を跳ねて挨拶をする。

 ラムとムス、コーグは部屋を後にした。

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