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生贄聖女とお人好し魔技師  作者: 綴螺
一章 捜索
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 夕方は以降は何も変わったことはなく。

 ラムはガーディ・ソード侯爵夫人と、子供達に挨拶した後は、久しぶりの家で寛ぎ、ゆっくりと睡眠を取った。



ーーーーー次の日の朝ーーーーー



 メイドに部屋で着替えを手伝ってもらい、淡い水色のドレス姿。

髪はシンプルで大好きなユリの花の髪飾りを刺して華やかに。

 朝食の時間になり、部屋から出るとばったりと兄に会う。


「ダース兄様。おはようございます」


「おはよう、ラム。王都から返事が来た。ギースがジールの護衛でここに今日の午前中に来ることになった。2人は《空間魔法》(テレポート)でこちらに来る。ラム、知っていたらでいいが、ムスは何者だ?」


(精霊に持たせて手紙を飛ばしたみたい。それなら、すぐ返事がくる)


 兄はここぞとばかりにシルフに頼んだのだろう。シルフ達はアルマの帰りを心待ちにしている者がほとんど。言えば一瞬で届けてくれる。


「何かあったの?」


「王宮魔法師の部長から古い知り合いなので、頼むと。王宮精霊使いからも面倒を見てくれと。精霊が視えるのは口外しないで欲しいとまで書いてあった。最後にジール王子の秘書官からも恩人だから丁重に頼むと」


「ーーーー、上の人ばかりだね」


「ああ」


「聞けば答えてくれると思うよ」


「そんな簡単に答えてくれるのか?」


「コーグ、ちょっとまって!!」


「ラムに挨拶!こっち!」


「挨拶大切だけど!勝手に部屋に入っちゃっ駄目だから。食事の時にしよう。待って!」


 廊下の奥の方から騒がしい声が聴こえる。


「今言えば答えてくれるよ。コーグ、こっちおいでー」


「ラムの声!今行くー」


 コーグはさらに加速して、ラムの目の前まできた。


「ラム、おはよう!ダース、おはよう!」


「おはよう、コーグ」


「おはよう、コーグ」


 2人は挨拶する。


「ムスー!ラム、起きて目の前にいるよー。ダースもいるよー!」


「ああ、もう!おはようございます、侯爵様、ラム。騒がしくてすみません」


 コーグは追いついてきたムスの周りをくるくると飛び回る。

 ムスは頑張って走ったのだろう。息を切らしていた。


「ムス、手紙が王宮魔法師部長と王宮精霊使いとジール王子の秘書官から来てるけど知り合い?」


「え!?何でそんなに?昨日、ラムに父親に手紙出してもらっただけなのに?」


 ムスは目を丸くする。


「侯爵家からジール王子に手紙を出したから知れ渡ったのではないかと。侯爵家当てではあるけど、知り合い?悪い関係なら、切れるけど」


(多分、知り合いだとは思うけど。ムスの性格だと嫌な場合は必死に逃げ出しそうだから)


「いや、王宮精霊使い様と秘書官様は知り合いで普通に話す顧客様だけど、、。魔法師様は知らないよ。父の知り合いかもしれない。父から聞いたのかも」


「そうなの。兄様、ムスは普通に教えてくれるよ?」


「ーーーそうだな」


 こほんと咳払いして頷く。


「え?なんか悪い手紙だった?」


「ううん。3つもきたから、驚いただけ。知り合いいるなら、言ってくれてもよかったのに」


「広まるとは思わなかったから。関係も顧客様といい人達というだけだから手紙がくるとは思いませんでした。侯爵様、顔が広いのですね」


「ーーーそこそこだ。ムス、午前中にはジール王子が設計図を持ってきてくれるそうだ。解読を頼む」


「合ったの!?すご、、わかりました。ラム、《探知魔法》(サーチ)を範囲にかけるとき、制御してもらっていい?」


「いいよ。むしろ、私がかけようか?」


「うーん。判別は魔技師の技能だから、厳しいかも。ただ、品物に魔力が込められてたら見せてもらっていいかな?それだけ識別して共有してくれると助かる。魔力は俺の使って」


「わかった。そうするね」


「ありがとう。後は護衛が誰か来ますか?」


「ギースがくる」


「え。騎士団長さんが来るの!?」


 ムスは、驚きを隠せずに目を見開く。


「ああ。ラムを心配していたから、顔を見にくる。ラム、覚悟しとけよ」


「う」


(ギース兄は心配しすぎて抱きしめられた後、暫く離してくれなさそう。出かける時に必ず着いてきそうで、自由になる時間がないかもしれない)


 ラムは固まる。


「ギース騎士団長さんがくるなら、大丈夫。魔法耐性が強すぎる防具があるとうまく魔法が拡散されなくて探せない可能性あるかもと思ったけど、心配ないね」


(ギース兄は竜の鱗の防具だから、魔法耐性はついてない。もっとも、魔法は全て回避するぐらいに速い。それに、実はトニトがついてるから、魔法はトニトが怒って弾くからあまり効かないから。トニト元気かな)


「ギース兄は普通に強いから魔法耐性防具はつけてないね。魔法で魔法耐性つければいいから」


「確かに」


「二人とも朝食の時間だ。コーグもムスの頭の上で暇そうに転がっている」


「あ、はい!わかりました」


「ごーはーんのじーかーん!」


 コーグはムスの頭の上で転がるスピードを速める。


「コーグ、可愛い。うん、ご飯にしましょう」


 ラムが頷くとムスとコーグ、ダースとラムは食堂に移動し、食事を取るのだった。

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