コーグの遊び
ムスとコーグとラムはラムが作った空間の中にいた。
その中は太陽が光り輝き、下には芝生が敷き詰められていた。泉もあり、水は透き通っていて綺麗だ。とても明るい場所で、
素敵な場所だった。
「すご、、」
「キレー!!ラム、すごい!!」
ムスは目を丸くして周囲を見回している。
コーグは飛び回ってはしゃぎながら、ラムの腕の中に突撃。
「わっ」
「素敵な場所!!コーグ、嬉しい」
コーグは目をキラキラしてラムを見つめる。
「気に入ってくれたなら、よかった。何して遊ぶ?遊具なら、少し作れるよ」
(喜んでる。可愛いなぁ、コーグ)
「コーグ、ボール当て合いで遊びたいー。ムス、弱々だから。ラムは強そう。しかも広いから楽しそう!」
「ボール?」
「俺が弱いんじゃなくて、コーグが強すぎるの!俺、魔力の制御が下手くそだから、何個も投げれないし、遠慮なくホーミングするコーグが!!やりすぎでしょ。俺の魔力使っていいけど!差がありすぎ!」
「ホーミングボール投げる!でも、ムスはうまく回避する。だから、たくさんなげる。当たる。魔力で丸くこうするの!」
コーグは頭の上に5センチぐらいの丸いボールを出す。
色は紫だ。
「数の暴力!俺が制御下手くそだから、陣を描くしかないの知ってて。コーグ、うりゃー」
ムスはラムの腕の中にいるコーグを後ろから揺らす
「わー。ブルブルいやー」
コーグは身体を180度回転させて、ムスの手を翼で叩く。
ラムはそのやり取りは眼中になく、紫色のボールを凝視している。
「ーーー、魔法の陣は当たると破裂。他は《火の魔法》(ファイヤーボール)と同じかな。イメージして、、。燃える火の球、破裂する熱風《火の魔法》(ファイヤーボール)」
ラムが集中して詠唱すると、紫色の火の球が現れた。
「ムス、ブルブルやめ。ラムが魔法使ったよ!ほら、完璧じゃないかな?」
「こうでしょ?」
ラムがコーグの紫色のボールに当てると、ボンッと音がして相殺されて消えた。
「そうそう!当たると相殺する球!完璧!当たったら終わりね。いくらでも増やしていいし、奇襲もあり。シールドはなし!球は回避するか、相殺してね」
「え!?ラム、天才!?うそ、なんですぐできるの、、?俺、1時間かかったのに」
ムスは呆然としている。
「魔法使いならできるよ、これ。普通」
「普通、、」
「わーい!これでラムと一緒に遊べるー!」
「ね。ムス、始めるよ。位置は?」
「え。あ。まって。俺、構えてないから」
ムスは万年筆と紙を取り出す。
「あれ?万年筆?」
「インク切れしたら、球が集団で襲ってくるもの。万年筆でインク補充していた方が安全だからね。ペンは中が見えないからインク切れするかもしれない」
(なるほど。ムスはよく考えているらしい。万年筆の中は透明でキャップだけ、藍色。随分、質が良さそう。商売道具なのかな)
ラムは万年筆を見ながら、コーグとは対面で三角形を作るように配置につく。
「じゃあ、この位置から始めるよ。合図はコーグがするから」
「うん!コーグ、花火出すから、花火が咲いたらね!ぽーん!」
コーグが、大きな黒い球を空に打ち上げる。
ラム、ムス、コーグがそれぞれ固唾をのんで空を見上げて、花火が咲くのを待つ。
太陽が雲に隠れ、顔を出すを繰り返すこと3回目。ついに、大きな音と共に黒い球から七色に輝く花火が咲いた。
ムスは移動しながら、陣を描く。
コーグは、黒い球を瞬時に数十出してムスとラムに半分ずつ投げる。
ラムは詠唱だけ一回して、白い球をコーグとムスに十個ずつ投げた。
「はい。終わり」
(まあ、素直に見える球だけなげるはずないよね)
ラムは白い球の他に透明な球を数十個投げていた。
コーグは耳で魔力を感じ、ひょいひょいと回避。
一方、ムスは見える球に逃げるのに必死で全く気づいていない。
「え。ちょ!?なんで!?」
ボンッと音がして、ムスは爆発に巻き込まれた。
始まってから、一分も経っていない。
ムスはアウトである。
「むむ!!ラムは強敵の予感!!」
「やっぱり、コーグは位置がわかるか。私も相殺させてもらったけど」
早々にコーグとラムだけの戦いになった。
ラムはコーグが撃ってきた球は白い球で相殺していた。
両者は睨みあっている。静かに火花が散っているようだ。
「あー。俺は何もしないで終わりかぁ」
ムスはその場に座り込み、2人の様子をみている。
「コーグ、全力!」
コーグは紫色の球を10、小さな紫色の球を10で不規則な速さ、遅い速いを混ぜて投げる。
「うん。空間認識能力が下手ならこれでアウトだね」
ラムはにっこりと笑う。
コーグに対して正面に100個ほどの白い球の集合体を出して、コーグの攻撃を防ぎつつ、ラムは左右から白い球を飛ばす。
「む!!ラム、うまいね!」
コーグは回避できないのを瞬時に紫色の球をだし、相殺。
共に譲らない一進一退の攻防。
「長そう、、」
ムスは球が相殺、防御、攻撃と切り替わるのを見つめていた。
それは、ムスの前で何度も繰り広げられる攻防。互いに技量は一緒で、魔力も多いため、球切れはありえず何度も爆発を繰り返し、時間は過ぎていった。




