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生贄聖女とお人好し魔技師  作者: 綴螺
一章 捜索
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内部調査

公開設定を失敗してしまいました。本日投稿になります。


 3人とコーグは足元や壁に注意しながら、男の後をつけていく。

 階段を下り、1階の床下を開ける。どうやら、地下室があるようだ。狭くない入口から3人は素早く入り、後をつける。

 石造りの階段を降りていくと、少し開けた場所に身なりが良さそうな女性達が牢屋に閉じ込められていた。

 

(流石に貴族の令嬢はいないみたい。でも、きれいな子や可愛らしい年頃の子ばかり)


 ラムは女性達を見ながら、町娘のようだと服装と佇まいでみぬく。


「あそこに人が」


 セイジが2人にどうするかと静かに問いかける。


「1箇所に集められていそうかな」


「あの人が鍵を開けたら気絶させて、一旦、魔法解除する。後は商談の場所まで誤魔化して、一網打尽にする」


「わかりました。現地に私は待機します。今、開けますね」


 鍵が開く音がした瞬間ーー

 セイジが思いっきり鳩尾にタックルをかます。


「ぐぇっ!?」


 男性が悲鳴をあげて倒れたのをみて、ラムが一旦、魔法を解除する。


「え!?」


「きゃあ!」


 ざわざわと捕まっている少女達が騒ぎ出す。

 それも当然だった。急に人が3人現れ、1人を突き飛ばしたのだから。


「皆さん、お静かに。助けにきましたよ」


 聖騎士の赤いマント、無骨な銀光する肩当てと鎧、腰に騎士剣を帯剣した格好。顔を見えないように兜までつけて正装している聖騎士長が声をかけると、騒ぎがすぐに収まった。


「じゃあ、セイジさん後はよろしくー」


 ムスは説明をセイジに丸投げして、ラムの手を掴む。


「ええ、わかりました」


「え?」


 ラムはムスに手を引っ張られ、一緒に廊下の隅へ出た。


「ムス?急にどうしたの?慌てて出てきて」


「あーゆー集団苦手で、、。ちょっと、、怖いし」


 拭きがちに言う。

 ため息までしていて、疲れているようだ。


「怖い?あれより、ワイバーンの方が危険だよ?」


(ただ、集団がいるだけだけど)


 ラムは首を傾げる。


「そういう怖さじゃないから。嫌な感じがする。よくない思惑とか、恨みとか、もやもやした感情が部屋に漂っていて、とにかく嫌だ」


「えーー。あれがわかるの?」


(修行しないとみえないやつなのに)


「え?あれって、薄暗い雲みたいな丸いふわふわした実態がないやつのこと?」


 ムスはできるだけ言葉を選んで詳しく説明する。


「おそらく、あってるよ。あれは人のよくない感情の集合体みたいなもの。度を超した恨みや妬みの塊が多い。浄化しないと誰かに降り積もって悪い作用をすることもあるけど、放置して大丈夫。ふわふわして黒くなく、実態がないのは弱いから。ムスは聖騎士の修行したことあるの?あれは普通は見えないよ?」


「え。そんなものなの、あれ?俺は聖騎士の修行はしたことないけど。ラムは何で見えるの?」


「聖女修行したことあるから、わかるだけ。ムスは、、魔技師の能力で見えるのかな。うーん、なんか別な力あるのかな」


(ムスは器用で魔力もあるし、頭の上にデネブラがよくいるし、他に力があってもおかしくない。魔技師の戦闘力は未知数。気になる)


 ラムがじーっとムスを頭から下まで眺める。


「え、えっと。わからないけど。ラム。近いって。あ!鳥が分裂して戻ってきた。交渉が始まるから行こう!」


 ムスはラムがかなり近い距離、動いたらぶつかりそうなぐらいの距離で見られていて戸惑っていた。

 すると、男につけた鳥が分裂して小さくなって戻ってきたのを見つけ、これ幸いとラムに聞こえる声でいう。

 

「!そうだね。魔法をかけて、奇襲しよう。ユリアさんはどのタイミングで?」


 ラムはムスから少しだけ離れた。


「今、別の鳥を作って、と。指示を出すね。えーと、母さんを玄関から連れてきて欲しいっと。紙を加えさせて出すよ」


 さらさらと素早く次の鳥をだして、紙を加えさせて飛び立たせた。


「わかった、いこう」


 ラムは《透明魔法》(クリア)を唱え、ムスと自分を隠す。

 ムスが分裂した紙の鳥の頭を撫でると鳥は2人を案内するため飛び立つ。

 2人は音を立てないように移動し、紙の鳥の後を追う。

 









 



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