部屋紹介
「おまたせー!」
嬉しそうに部屋に入ってきたユリア。走ってきたらしく、後ろのポニーテールが揺れている。
「いきましょー」
ラムがゆっくり身体をおこして手を伸ばす。
ユリアはラムの傷口を避けるように背中に左手を回して、右手を足に回す。
そして、左手を離してラムの身体半分ほど、自分の身体にもたれかかるようにもつ。
(軽々と抱えられてしまった。全く、体も揺れない)
ユリアさんは力持ちとラムは思った。
自分の体重は50キロ近く体重はあるはずなのだが、ユリアは重さを感じないのか、普通に歩いている。
「あ。手は服を掴んでていいわよ。安定しないと不安でしょう」
「今でも充分に安定していますが、、でも、一応、掴みます」
ラムは右手で服を掴む。
視界はよく見えるように左手はさげたまま。
「じゃあ、いきましょう!」
テンションが高いユリアはご機嫌で部屋の扉を開ける。
開けた扉の先は木の廊下だった。
左右に続く道があり、上下に扉があるだが、左側の方へと曲がっていく。
「左側の奥に私達親子の部屋があるの。その右が物置。物置の向かいの部屋が書庫。物置の右側がムスの部屋ね。いま出てきた場所よ。ムスの向かいの部屋が商品の完成品部屋。まあ、本当は空き部屋なんだけど、ムスが大量に道具や商品置くからいっぱいなの。ムスの部屋の右が客間。客間の向かいがトイレ。二回の部屋はこれで全てよ。まずは私達の部屋にいきましょう!」
「え?寝室は、流石に失礼」
頭の中で見取り図を浮かべながら、整理していたがユリさんの発言に慌てる。
(夫婦の時間の部屋を邪魔するのは)
「どーん!」
ラムの静止も聞かずに普通に扉をあける。
部屋は黒色を貴重とした部屋だった。
中央にはカンテラの証明。
家具は桃色のドレッサー、シックなベッド、シックな箪笥、シックなクローゼットがある。家具は落ち着いた黒色が多く、壁はレンガ積み。
この部屋に窓はない。
「一番奥だから、2人分入るの。敵襲があったら、起こしてね」
「あ、あの。寝室には流石に、、入るのは、、」
戸惑うラムにユリアさんは微笑む。
そして、お構いなしに次々に部屋を紹介するために、扉をしめて、開けてを繰り返す。
「次は物置。ここは商売道具をおいているの。金属を磨く研磨ベルト、ミノ、絹糸、、まだ商品未満の原石、、ここもいっぱいなのだけど。整理すれば入るから、年末に整理するつもりよ」
物置の奥に糸が絹や綿の染色別にまとめられ、原石も鍵つきのバッグにしまってある。他にもタグがついているので、整理されているが、確かにうまく整理すれば、まだ入りそうだ。
「次は書庫。ここは、ほぼムスのやつね。魔法の陣、魔法の種類、魔法学、魔工品の本、薬草、編み物、刺繍、レース、ぬいぐるみ、ファッション誌、ドレスカタログ、宝石の本、石の効果、歴史、祝福の文字とかーー装飾品と魔法系の本がほぼよ。あの子、装飾品作るの大好きで、何でも勉強するから」
「だから、魔法に詳しかったのか」
チラッとラムが視線を向けると、魔法の陣の書き方、魔法の発動の仕組み等、専門書に近い本が見えた。
(お店は装飾品を売る店で、それに全部つぎ込むためにここまで勉強してるのか。すごすぎる、、。魔法の本が多いから、職業は魔技師が高いと)
「そうだ。あの子からきいた?」
「何をですか?」
「あら。じゃあ、見せる気はないのかしら。アクセサリーとか、ぬいぐるみとか、マスコットとかのできた品物。じゃあ、完成品部屋はムスに聞いてからね。勝手に見せると怒られるから」
(何も聞いてないけど、もしかしたら出歩く想定はしてなかったかもしれない)
ラムは少しだけ興味があったが、本人の許可がないため、我慢する。
「ここが客間。商談部屋ね。私は飲み物ぐらいしか運ばないからよくしらないのよね」
窓から光が入っている。照明はカンテラがあるが、今はまだ昼頃なためつけていない。
テーブルが部屋の半分ほどを占めているぐらい大きく、ソファーが2つ左右におかれている。花瓶がテーブルの中央に置かれており、華やかさを出している。
入口近くには上着をかける品物がおいてあり、荷物を置く荷物置きの箱がソファーに隠れて後ろ側にある。
部屋の隅にある小ぶりな黒い箪笥。
きっとここに必要な物をいれておくのだろう。とラムは思った。レンガ積みで窓から光も漏れているし、全体的に明るい部屋だと感じる。
「ここがトイレ」
様式のトイレに、花のポプリが窓際に置いている。
トイレットペーパーは花柄の模様のカバーに包まれて可愛らしい。ストックもその様に収納できるようだ。
(奇麗に掃除してある。香りはグレープフルーツが香ってる。清潔感がある)
「二階はこれで終了よ!下にいくわね」
螺旋階段でテスリがついている緩やかな階段を降りていく。




