表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヤンデレの時代は終わりだ!!!  作者: 松岡由樹
第一章 千枝春乃
20/91

第一章 20 不憫な亮がいっちやん好き

ウルトラサバンナの行列に到着すると、看板の表記は40分待ちとなっていて、比較的早く乗れそうだった。


「七海くんはゆあといっしょに乗ろうね〜!」


「う〜ん断る」


「きゃー!!!即拒とかツンツンしててしびれるぅー!!」


塩見は終始俺に絡んでいる。最初は少し鬱陶しさもあったが、適当に返事をしてもチャラけてくれるので、段々と面白さが勝っていった。


亮は塩見のうざ絡みにツッコミを入れていたが、毎回スルーされることに心が折れたのか千枝さんに話かけるも、単発の返答に会話が続かず、悲しい笑みを浮かべていた。


俺はさすがに気の毒に思い、亮に話題を振る。


「お前らって割に仲いいよなー。昔からの知り合いだったりしたん?」


亮は少し目を輝かせて耳たぶを触った。


「当夜と女子3人は小学校から一緒で、俺と司が昔からの連れだな〜」


「ほぇ〜じゃあ亮と近藤はハーレムに割り込んでいったんだな〜……くそ邪魔虫じゃん、お前ら」


「ちがうよ七海くん!あんなノッポなんて一回もいいと思ったことないから!!ゆあは絶賛フリーだよ!!」


「あ、そうなんだ。どうでもいい情報ありがとう」


「あー!!これがツンデレ!!!うそ、やばい、こんなのハマっちゃうよぉ…………」


「いや、一回もデレてないだろ」


塩見の肩にペシっとツッコミをする亮。


「ていうか、塩見はなんでこんなに目がハートマークなんだ?正直ウザいんだけど」


「…………お前ほんとすげぇな。思ってても言えないよそれ……」


塩見はビシッと綺麗な挙手をした。


「はい、塩見」


「顔」


「あん?」


「顔がドストライク!以上!」


清々しい理由である。


「おーそれは原点にして真理かもな」


「でしょー!!正直顔以外割とどうでもいいもんね!」


「はは、全くだぜ!」


「最低だこの二人……」


亮はため息をつきながら終始無言の千枝さんに話を振った。


「千枝さんは学校に昔からの知り合いとかいるの?」


「……どーだろう。あんまり考えたことがないからわからない」


「……そうだよね!高校は人が多いしね!」


自分で話を始め、自分で話を終わらす。


亮にとって完全なアウェーなのだろう、それでもめげずに気を遣う姿は尊敬に値する。


「千枝さんごめんね。あまり話かけないようにキツく言っておくから許してあげてね」


「んーん大丈夫。ありがとうー」


「……………ねぇ、亮。ゆあと千枝の扱い、さすがに違い過ぎだと思わない?私も可愛い女の子だよ??」


「それ以前に俺の扱いが一番可哀想だから……」


気付くと列はかなり進んでいたようで、次に搭乗する番になっていた。


俺は千枝さんと一緒に乗れるように後ろへ下がろうとすると、塩見が俺の腕を取って係員さんカップルひとくみ!と元気よく告げた。


係員さんはにこやかに整列を促し、なんとなくタイミングを逃した俺は抵抗せず、塩見と一緒に乗ることにした。


あまり人を見ない千枝さんと目が合った。


その瞳はいつもより深い色をしていたと感じたのは、俺の錯覚だったのだろうか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ