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決心

更新遅くなってすみません。

今年は去年よりも頑張って更新していきますのでよろしくお願いします。

更新ペースは1ヶ月2話ぐらいを目安に頑張ります!

「……少しは落ち着いたか?」


 ブレイクは額に滲んだ汗を拭いながら地面に倒れた獣人を睨む。

 本当は無傷で勝てるはずなのだが獣人の謎の能力でデザイアウェポンの能力を破られダメージを受けていた。


「容赦なさすぎるにゃ! 大人気ないにゃ!」


 地面に倒れたままジタバタと駄々をこねる獣人の少女を見て呆れたのかブレイクは警戒心を解いたのかため息をつく。


「ゲームの中じゃ大人も子供も関係ねーだろ……そもそも襲ってきたのはお前だからな?」


「それは……悪かったにゃ……ちょっと色々あってイライラしてたんだにゃ!」


 思いっきり勢いをつけて体を起こした獣人は軽く埃を払うと恥ずかしそうに笑みを浮かべながら言い訳をした。

 そんなどこか無理をしているような獣人の少女を見て何か思うところがあったのかブレイクはゆっくりと少女に近くと軽く頭を撫でた。


「んにゃ!? いきなりなんにゃ! もしかして変態!」


「いや違うからな! ちょっと昔の知り合いに似てたというか……」


 獣人の少女は軽蔑したような目でブレイクを睨むがブレイクのどこか悲しそうな笑みを見て目を逸らした。


「……まぁもういいにゃ……それで何しにこんなところに来たんだにゃ?」


「ん? あー俺は釣りをしにきたんだよ」


「こんなところで釣りかにゃ?」


「俺も色々あってな……少し1人で考えながら釣りがしたかったんだよ……」


 もう何度目かのため息をつくとブレイクは思い出したように釣りの用意を始めた。


「ふーんあんまり興味はないけど話ぐらいなら聞いてあげようかー?」


「は! ガキが生意気なこと言ってんじゃねーよ! お前の方こそいつまでも強がってんじゃねーよ……てか語尾忘れてんぞ」


「んにゃ! わ、忘れてないにゃ!」


 赤面する少女は慌てて語尾を戻すと釣りの用意を終えたブレイクの隣に座って釣りを再開した。


「……………………」


「……………………」


 しばらくの沈黙が続いた後口を開いたのは獣人の少女だった。


「……おじさんは友達が1人で悩みを抱えてるのを見たらどうするにゃ?」


 答えが分からない問題を聞くようにブレイクに問いかける獣人の少女に対してブレイクは少ししてから口を開いた。


「どうするかねー」


「なんにゃその答え! せっかく話題提供したのにその適当な答えはひどいにゃー!」


 まるで子供をからかうような態度のブレイクに獣人の少女が少しイラついているとブレイクは釣り糸の方を見たまま再び口を開いた。


「どうするのが正解かは知らねーが……俺なら何がなんでも助けようとするだろうな……」


 どこか懐かしむように呟くブレイクの瞳の奥にはかつての記憶がチラついていた。

 酷い悪臭とボロボロになった部屋、その中で1人泣いている少女。

 そしてその少女に多い重なるように倒れた赤く染まった両親。

 それは忘れてはいけない罪、助けられなかったものだ。


「……助けるって言ってもどうすればいいんだにゃ? その悩みの原因がもう取り返しのつかないことかもしれないのに……」


 ブレイクの解答が気に食わない獣人の少女の瞳の中にもかつての記憶がチラついていた。

 目の前で消えたもの、それを助けられなかった自身の無力さを呪い泣いた友人の光景。

 何もかける言葉が見つからずただ立ち尽くしていた自分の影が視界に映る。

 そしてあの黒い笛の旋律が脳内でループする。

 3人で何度も聞いたお気に入りの曲、あの日以来聞くことがなくなったあの旋律だ。


「……確かに取り返しがつかない事はある」


 隣で釣りをする獣人の少女にかつての自分が重なる。

 助けようとしても何が正解かわからず進むべき道をわからない絶望感と悔しさの混じった表情だ。


「過去を変えるのはもう無理だ……でもだからと言って何もしないのは違うだろ?」


「…………ならどうやって助けるんだにゃ?」


 何もしないのは確かに違うとわかっている。

 でもどうすればいいのかがわからない。


「俺にもわからん!」


 獣人の少女の真剣な質問に対してブレイクは開き直ったように笑う。

 獣人の少女は呆気に取られ一瞬フリーズした後何か言おうとしたがそれより早くブレイクが口を開く。


「それでも諦めるわけにはいかねーだろ? 未だにどうやれば助けられるのかわからねーがそれでも俺は助けるって決めただから今出来ることをやる」


「…………具体性のカケラもないにゃ〜」


 何一つとして根拠のないその言葉に呆れた様子の獣人の少女は笑った。


「笑うことはねーだろ……俺は割と真剣なんだが?」


「それはわかってるにゃーでもおじさんのセリフにしてはカッコつけすぎだにゃ! 痛いやつだにゃ! 結局何一つ目星がついてないしにゃ!」


「確かに目星はついてねーけどそこまで言わなくてもいいだろ!」


「まぁ安心はしたにゃ」


「安心?」


 少しだけ表情が柔らかくなった獣人の少女の言葉に首を傾げるブレイク。


「結局やれることをやるしかないってことがわかったからにゃ!」


「……ああ、そうだな」


 未だ答えはわからず道も見えない2人は笑った。

 希望が見えたわけでもなく悩みが解決したわけでもなく何か進展があったわけでもない。

 それでも何をすべきかだけはわかった2人はゆっくりと前へと歩みを進めた。


「ところで話は変わるんだが……」


「?」


「あれ……何かわかるか?」


 ブレイクが指さした方を見ると日が沈み赤く染まった海を浮き輪があり得ない速さで爆走していた。

 日差しのせいでよく見えないが人影が見えるため誰かが浮き輪を操縦?してここに向かわせているようだ。


「んにゃ!? あんな乗り物知らないにゃ! と言うかこっちに向かってきてるにゃ!」


 真っ直ぐとこの島目掛けて弾丸のように突っ込んでくる浮き輪はこのままいけば島に激突してしまう。

 しかし浮き輪は一切スピードを緩める様子はない。

 そして島にぶつかる次の瞬間隣にいたブレイクの姿が消え見慣れた姿が現れた。


「危うく死ぬところでしたよー! ギリギリ変な悪魔がいたから反転が使えましたけど間に合わなかったらどうするつもりだったんですかー!」


「……自力脱出」


「それ絶対私を置いてくパターンですよねー!」


「?」


「何ですかその当たり前ですけどなにか? みたいな顔ー! いくらなんでも酷すぎますよレミさーん!」


 もう何回も見たそのくだらないやりとりに思わず笑みがこぼれた獣人の少女はほんの数日会っていないだけなのにとても懐かしく感じるその少女の名前を口にした。


「久しぶりだにゃ! レミ!」


「……久しぶりミケ」


「ちょっとー! なんですかその感動の再会みたいな雰囲気は〜! レミさん私の時はもっとドライな感じだったのにおかしいじゃないですかー!」


「……うるさい」


「にゃは! レミは相変わらずだにゃー!」


 変わらない友人の姿を見て改めて決心を固めたミケは柔らかい笑みを浮かべながらレミと一緒にブレイクの船で島を後にした。


 一方その頃。


「……痛え」


 レミの反転に指定されたブレイクは島にめり込み痛みに悶えていた。


「いきなりなんだってんだよ……今日は本当に不幸……って訳でもねーな」


 ブレイクは上の方から聞こえて来る少女達の声を聞き笑みをこぼす。


「そんな状態でよくカッコつけられるもんじゃなー」


「そりゃ大人の余裕ってやつよ……って魔王様がなんでこんな場所にきてらっしゃるんですかねー?」


「ん〜どっかのバカが何も言わずに居なくなったから心配して探しに来たんじゃが〜必要なかったようじゃなー?」


 魔王に思いっきり睨まれ冷や汗をかくブレイクは次から報告はちゃんとしようと決心するのだった。

「あけましておめでとうございまーす! ……ってもう1日過ぎてるんですけどー! せっかく私とレミさんで完璧な新年の挨拶をしようと思ったのにどうなってるんですかー!」


「……周回してたから仕方ない」


「え? レミさん何言ってるんですか? 周回?」


「……村正かっこいいよね」


「いやいやいや! 絶対出しちゃいけない話題ですよねそれ〜! というか投稿遅れたのそれが理由!? 流石に怒られますよ!」


「……新年、ソシャゲイベント沢山……楽しい」


「レミさん!? もうお正月の特番の情報とソシャゲイベントでレミさんが壊れた……私のレミさんを返してくださいよー! というか最近私とレミさんの出番少なすぎません?」


「……出番少ない方が楽」


「えー……ま、まぁとりあえず! 今年ものんびりと更新していきますのでよろしくお願いします!」


「……あけおめことよろ」


「なぜこのタイミングで!? と、とりあえず更新ペースは1ヶ月最低2話を目安に頑張るみたいですからのんびり待ってていただけると幸いです〜!」


「……でも夏はアレのリメイクあるから」


「レミさんシャラーップ! 何があっても1ヶ月2話更新するんですー! とにかく! これからも頑張って更新続けますのでよろしくお願いしまーす!」


「……よろしく」

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