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最悪の再会

「最悪ですねーこれじゃあ依頼を聞く以前に村に帰れるかもわかりませんよー?」


 城の地下にある牢屋。

 本来なら静かなその場所にうるさい声が響いている。

 いつもなら魔剣が騒ぐと静かにさせようとするレミだがその気力もないのか横になって寝ている。

 とにかくやることがないのだ。

 王都に馬車で突っ込んだあとあっさり兵士に捕まりそのまま地下牢に入れられたレミ達。

 最初は兵士に事情を説明して出して貰おうとしたが詳しいことは後で聞くの一点張りで話すら聞いてもらえず、それなら脱獄をしようとしたがどういうわけか地下牢では武器の能力が使えず脱獄を諦めたのだ。


「退屈だにゃー……王都で遊びたかったにゃ……」


 お前のせいだろ!と心の中でツッコミを入れる。

 ミケが馬車を商人から(結果的に)盗まなければこんなことにはならなかったはずだ。


「あなたのせいですからね!このバカ猫〜」


 初めて魔剣のことをいい奴だと思ったレミだが退屈なのには変わりない。

 そんな退屈な空間で無駄に時間を消費しているとしばらくして足音が聞こえてきた。

 レミもミケもただの見回りだろうと特に気に止めず寝ていると足音は牢屋の前で止まった。


「お久しぶりですねレミさん」


 どこかで聞いた声に向かって顔を向ける。


「きてそうそうトラブルを起こすとはやっぱり面白い方ですね!」


 からかうように話しかけてくるのは魔王軍との戦闘の時にいたRだ。

 しかしレミは完全に記憶から消えているのかいまいちピンとこないようだ。


「もしかして忘れられてます?ひどいですね」


 あからさまな演技に反応する気もないのかレミはまた寝っ転がってしまった。


「あんまり乗り気じゃないですねー……まぁいいですけど……」


 特に気にする様子もなくRは牢屋を開ける。


「え?……どうやって牢屋の鍵を手に入れたんですか〜!?」


 全く反応する気のないレミ達に代わって魔剣がツッコミを入れる。


「なんだが申し訳ありませんね気を使わせてしまったようで」


 魔剣に同情されるRだがこの場の空気を気にしているのは魔剣だけなのかRもレミ達も特に気にしていないようだ。


「なんで誰も気にしないんですかこの空気!気まずいじゃないですか〜!」


 そんな魔剣の虚しいツッコミが牢屋にこだまする。


「何はともあれ早速クエストを始めてもらいましょう」


 Rはレミ達を連れて階段を登る。


「あなたがクエストの差出人だったのかにゃ!早く内容を教えて欲しいにゃ!」


 牢屋が退屈すぎたミケは早くクエストをやりたくてうずうずしているようだ。

 一方のレミはもう帰りたいと思いつつ、ついていく。

 階段を登り終え城の中を進むと大きな扉の前に案内された。


「それでは始めましょう!」


 Rの言葉と同時に扉が開く。


「魔王軍との戦争を!」


 それは王国の最高戦力。

 それは魔王を倒す者達。

 ミケは目を輝かせ魔剣は新たなる戦いの予感にワクワクしながら見つめる。

 やっぱりこうなったかと1人ため息をつくレミに不敵な笑みを浮かべるR。

 大きなテーブルを囲むように席につく王国の幹部達と共にレミにとってとてもめんどくさい戦争が始まる。

「今年一年ありがとうございました〜!来年もよろしくお願いしますねレミさ〜ん!」


鬱陶しい魔剣をゴミ箱に放り投げこたつに潜るレミ。


「レミさん!最後くらいちゃんと扱ってくださいよー!……聞いてます?おーい!レミさーん!」


こたつの心地よい暖かさに包まれながらレミは寝る態勢に入る。


「……来年はのんびり平和に過ごしたい」


そう呟いて眠るレミだった。

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