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遅れてきた友達

「レミまだかにゃー……」


 夏の日差しを避けるように日陰でレミを待つミケ。

 バイトで貯めたお金でレミと一緒にゲームを買いに行く約束をしたのだが、約束の時間から15分経っている。


「また寄り道してるのかにゃー……暑いから早くしてほしいにゃ!」


 例年に比べてかなり暑い夏。

 外で待つにはあまりにも暑すぎるのでいい加減嫌気がさして先に行こうかと考えていると向こうからアイスを食べながら歩いてくるレミを見つけた。


「……遅れた」

「レミ遅いにゃー! アイス買ってる時間があるなら早くくるにゃー!」

「……ごめん」

「まったくだにゃー! せめてミケの分も買って欲しいにゃ……とりあえずゲーム買いに行こうにゃ!」


 レミはアイスを食べながら頷くとミケの後に続いてゲームを買いに向かうのだった。


 お店に入ると目的のものはすぐに見つかった。

 シェイプデザイアオンライン。

 レミと一緒にこのゲームをやりたいと思ったミケはワクワクしながらそのゲームを手に取る。


「あったにゃー! さてあとは……」


 ミケはレジの方を不安そうに見る。

 学校の友達との会話ならともかく店員と話すのは大の苦手なミケ。

 正直1人で買えるか不安だったのでレミについてきてもらったのだが頼みの綱であるレミはぼーっとした様子で携帯をいじっている。


「レミもしミケに何かあったら頼むにゃ……」


 緊張した様子のミケはかくついた動きでレジに向かう。


「いらっしゃいませ!」

「にゃ!?」

「にゃ?」


 店員の声に驚いて思わず声が出てしまうミケとミケの語尾に気を取られた店員は数秒間沈黙する。

 ミケは涙目になりながら後ろにいるレミの方を見るがレミは眠そうにしている。


「レミどうすればいいにゃ! 助けて欲しいにゃ!」


 小声でレミに助けを求めると早く帰ってゲームがしたいレミはミケからゲームを奪い取った。


「……会計」

「あ! はい! えっと5500円になります!」

「……ミケ」

「ちょっと待ってにゃ……はい5500円にゃ」


 ミケからお金を受け取るとレミは会計を終わらせ店を出た。

 なんとかゲームを買えてほっとした様子のミケはレミに置いてかれないようについていくのだった。




「レミーそっちに行ったニャー!」

「……任せて」


 イノシシ型の魔獣をクローで追い詰める黒と茶色と白が混じった髪色の猫耳の獣人はレミに声をかけつつ魔獣を追いかける。


 レミが追い詰められた魔獣に向けて反転で逆方向に吹き飛ばすのに合わせて獣人がクローで切り裂く。


「グルるるる……」

「これでとどめにゃー!」


 クローの連続攻撃で魔獣にトドメを刺すとクエストクリアとなった。


「やったーにゃー!」

「なんであなたそんなにレミさんと連携うまいんですか!? レミさんも珍しくやる気出してましたし一体何者なんですか!?」

「おー本当に喋ったニャー! すごいにゃレミ!」

「ちょっと無視しないでくださいよ! どこの野良猫だか知らないですけど初対面のレミさんに馴れ馴れしくないですかー!」


 目の前の獣人に嫉妬した魔剣は怒って文句を言う。


「少なくともレミとは小学生の頃からの付き合いだからにゃーそりゃ馴れ馴れしくもなるにゃ!」

「え? 小学生の頃から?……本当ですかレミさん?」


 魔剣に対して頷くレミ。


「じゃあ……あなたが前にレミさんが話してた……」

「レミと同じ学校の同級生ミケにゃ! これからよろしくにゃー! それじゃあ次のクエスト行くにゃー!」

「……うん!」


 いつもより楽しそうな様子のレミは次のクエストの支度をするのだった。














「久しぶりに活躍できると思ったらなんですか!? 私よりレミさんに詳しい人が来るとかずるくないですか! ま、まぁ私はレミさんの人格を反転して生まれた存在ですから実質私のが長い付き合いのはずですしまだ焦る必要はないですよね?……ね?」


相棒としての立ち位置が揺らぎあせるノイズだった。

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