エピローグ
『汝はなにを求める』
「僕は魔法陣を使えるようになりたい」
僕はそう呟いた。
僕はいつも通り高校に通い、いつも通りの昼休み時間の鐘が響き渡る。
いつもみたいに昼休み時間には魔法陣を描き、出ないと分かっていても描いてしまう。
それが中二病心ってもんだろ!
もうこれは陰キャラ確定コースである。
「えーと、ここにはこう描いてっと」
といつものように独り言を呟きながら魔法陣を描いていたら、突然僕の机が宙に浮き弧を描くように飛んでいく。
(な、なんで、僕の机蹴られてるの!?)
当然のように驚き、蹴り上げられたことに気がつく。
「な、何するんですか…」
僕は机を蹴った主犯を見た。
「あ?何ってお前が気持ち悪くて気分がわりぃんだよ!」
学校一の不良で有名な奴が立っていた。
(名前な、なんだっけな)
と思いつつ、
「す、す、すみま…せん」
とつい謝ってしまった。
過去にいじめられていたせいでつい謝ってしまう癖がある。悪い癖だ…
「悪いと思うならついて来いや」
不良が指さす方向について行くことにした。
何故って、決まっている歯向かえば痛い目を見るからだ。
やがて、薄暗い校舎裏に着いた。
「そ、それで、な、なん…」
突然僕の頬に鋭い痛みが走った。
「ちょーど、何かに怒りをぶつけたかったんだよ!」
僕は何をされるか瞬間に悟ってしまった。
案の定、僕はされるがままに殴られ、蹴られ次第に感覚がなくなっていく。
何時間だったか分からなかった。
(なんで、僕だけなんだ、何でだ、魔法陣を描いてただけじゃないか、それでお前に何の迷惑をかけたんだ!
どうせ自分が注意されてイライラしてるからだろ!)
僕の悔しくて悔しくてただ心の中でボヤいていた。
やがて空は暗くなり、
「キモい陰キャラでも使い道があるもんだな!」
と高らかに笑っている。
無性に腹が立ったでも何も出来ない。
気がつくと不良が去っていた。
まだ実はいるんだろと怯えながら、教室の方に歩いって行った。
教室に着くやいなや僕は、自分で描いた魔法陣が腹立たしくなった。
これが原因でやられたのだと思いこみ、破ろうとした時だった、
『汝は何を求める』
淡白な声が頭の中で響いた。
流石に僕は混乱した、同時に混乱により、怒りが少し落ち着いた。
僕は冷静になり、遂にこの中二病脳も末期かと思ったが、成績は中の下の僕にもこの言葉は理解した。
なので、この言葉にすがる気持ちで
「僕は魔法陣を使えるようになりたい」
と咄嗟に言葉に出た。
『何故だ?』
これも分かった、理由は当然
「復讐したい奴がいるから」
だった。
だが、脳内では、少し欲望が出て
(これは願いを叶えてくれるチャンス、キタコレ)
と思っていた。
『それは出来ない』
これは分かりたくなかった、理由は当然…
「ふーっ、なんでなんで!
だってだって漫画やアニメだと叶えてくれるやつじゃん!」
思わず声に出てしまった。
それも欲望の方が強く出てしまった。
『世界の理を壊してしまうからです。』
相変わらず淡白なやつ、普通の答えを返してきやがった。
だが、ここで諦める僕ではない。
「な、ならせめて、美少女で魔法陣が使えて、容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ抜群、魔法適性がある状態で異世界に行かせてください!!」
欲ばりすぎたかな?
てか、何故こういった?
復讐から何故転生に変わった?
そこだ!復讐は忘れたら駄目だ!
「あ、あのちょっとまっ…」
言い切る前に持っていた魔法陣が光った。
『頭脳は無理ですが他の条件は承認しました。』
えっ、承認しちゃうの!?
でも、復讐がぁ~っね?
『なお、承認後はキャンセル出来ません。ご了承ください。』
キャンセルできない感じ?
なら、僕の復讐はど、どうなるんだろ?
「ふ、復讐したい奴がいるんですが……
ほら、親とか失踪したら心配しますし、ね?」
そう口に出すと
『復讐は諦めてください。
貴方は存在したなかったことになるのでご安心を』
安心できるかい!と思った途端に魔法陣に吸い込まれていく。
イッテテ、あれ?ここどこだ?
今どうなってんだ?
整理してみようかーな?
寝転んでいる。
男性の象徴がない。
胸に膨らみがある
周りがうるさい。
男性がニヤニヤしている。
そして、凄くスースーする。
(以上のことから~、僕がたどり着く答えは…)
全裸の女体で倒れているっと
「って、えぇーーーー!!」
と跳ね起きてしまった。
周りもそれに驚いて尻餅をついている人もいる。
僕は思わず
「どうなってんのこれーーーー!?!?」
と叫んでしまった。
初投稿ですので、アドバイス等を頂けたら幸いです。
具体的にどこをどうしたらいいのかを教えていただけると幸いです。
頑張って良い作品にしていきたいと思いますので応援よろしくお願いします!
悠漓♪†でした!