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ep1 始まりの暁

「おーい、おーい、おいー!」


誰かの声が降ってくる。あぁこの声は月華か。ちなみに月華は俺の妹だ、って何だこの説明。意味あるのだろうか?

そんな事は置いておいて、妹が起こしに来るということは今日は平日か、ん?平日?


「月華!今西暦何年何月何日何時何分地球が何回自転した時だ!」


そう叫んだと同時に俺は勢い良く体を起こす。やばい、これ最悪のシナリオ浮かんでる。頼む妹よ、そんな幻想をぶっ壊してくれ。


「え?何その小学生みたいな質問、変な夢でも見てたの?まぁ今は20XX年4月30日の朝7時30分だけど。じゃ私は学校行ってくるから、ばいばーい!」


最悪のシナリオはぶっ壊されなかった。あと、俺の妹冷たすぎだろ。絶対起こすのめんど臭がって家を出るついでに起こしに来たよね?無駄にいい子ぶっても分かるぞお兄ちゃんには。


しかし、本当に変な夢を見たものだ。俺がどうして俺なのか、再度考えても浮かんでこない。

今、こんな事を考えている人間など俺だけのような気もする事だが。


ま、今は今にふさわしいことを考えるとしますか。


「やべぇ、遅刻する」


誰に言ったわけでもない言葉は朝の喧騒に消えていった。
















「はぁ……はぁ…はぁ…」


俺は荒れた息を整えながら教室の時計を見る。その針は授業開始の時間の3分前を指していた。ふぅ、ギリギリ間に合った。他の生徒の「何だこいつ。」っていう視線が集まって居心地悪いのは代償としては十分か。十分精神抉られますが。


その視線を掻い潜り、俺が席に着くと、前の席の野郎がニヤニヤしながら後ろに振り返ってきた。


「おいおい、杏夜君、寝坊ですかぁ?らしくないっすねぇ〜」


「ああ、その通りだ。って先生来たぞ、夕、前を向け」


俺がそう言うと、夕は「へいへ〜い」と間の抜けた声を残して前を向いた。


そして一時間目、現代文が始まったが、俺は先生があまり気に入らないので聞き流す。現代文自体は好きなんだけどね。


しかし、聞き流したのが悪かったのか、はたまた今日はツイてない日なのか、不幸な出来事が俺を襲った。


「はい、ではそこの不真面目な名倉君と宮代君は放課後までにノートを集めて職員室にもってきてくださーい」


なんで俺と夕なのかと思ったが、目の前で夕が爆睡していればそれは明瞭だった。こいつ、後で覚えてろよ。


そんなこんなで今日はめんど臭い日になりそうだ、もうなっているが。


そんなこんなで話は続きます。

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