第14話ー魔育ー
遅くなりました!!いつもよりすこし長めです。
さて…朝になった訳だが…うん。体は軽いし、別に疲れも溜まってない。大丈夫そうだな。
「んじゃ行ってくるよ。」
「気を付けて下さいねー。」
あ、やべっ…昨日すぐ寝たせいで時間割確認してねぇ…まあロッカー見た感じ全部教材置きっぱなしみたいだし多分大丈夫だろ…
結論。大丈夫じゃなかった。なんか「魔育」なる授業が1時間目からあるんだけど教科書とノートが無い。まあ無いのは多分問題ないんだろう。字面的にこれは多分体育的なものなんだろう。多クラスの授業みたいだし。だがしかし、そうなればきっと体操服がいるはずだ。そしてそんなものはない。どうしようか…
…まあいいか。1回くらい忘れててもどうにかなるだろ。変に考えてもどうしようもないことだしな。さてじゃあ男子について行こう。多分更衣室的なのがあるだろうからな。場所だけでも覚えておこう。
…あれ?意外と忘れてる奴いるな?まあ2日前帰ってからカレンダー見たけど新年度始まったばかりらしいし、単純に忘れたやつが多いのか。よかった。これなら目立ちはしないな。…この「赤信号みんなで渡れば怖くない」的な精神はホント日本人らしいよな…
「おはよーカケル…ってマジで?お前魔育制服勢?」
「おう。ニーダか。ってかなんだ?魔育制服勢って?」
やっぱ常識が違うんだなぁ…まあそりゃそうか。国が違えば常識が違うんだから世界が違えばもっと違うよな。
「ああ、そうか。お前の住んでたところ魔法ないんだよな。魔育は魔法力を鍛えるための授業なんだけど、当然魔法を結構な量撃つことになる。場合によっては流れ弾が飛んでくることもある。だから魔育の授業では魔戦服を着るんだよ。」
「魔戦服?」
「そこからかよ…魔戦服ってのは魔法に関するサポートをしてくれる便利な服だ。魔法で受けるダメージを軽くしてくれたりな。普通はゴツいんだけどここの学校はどうやってるのか体操服と変わらないんだよな。俺らはここの学生だから1着目は貰えるけど他の冒険者がここのを買いに来ることもあるレベルらしいぜ。」
「そりゃすごいな。そんなに優秀なのか。」
「まあ軽くて動きやすくするために魔戦服としての性能はあまり高くないみたいだけどな。」
あ、でもダメージ軽減って付与魔法なのかな?もしそうならただの体操服になるけど…まあそれでも制服よりはいいよな?多分。今日無いけど。
「てな訳で魔戦服の着用は任意なんだけど、それで基本着ないやつのことを魔育制服勢って呼ぶんだよ。着てなかったら当然自信があるように見えるだろうからなぁ。」
ああああ、結局目立っちゃうのかぁ…
「よーし。それじゃあ授業始めるぞ。」
魔育の教師はレヴィという名前の女教師だ。黒髪ロングのスラッとした綺麗な人だ。男子人気も高いらしく、時々クラスでも名前を聞く。まあこの学校に来て三日の俺でも聞いたことがあるのだから相当有名なのだろう。実際にこうやって見るとスレンダーで強気そうでとても美人だ。
「今日は魔法のコントロールの練習をするぞ。とりあえず静止の練習からだ。コントロールの基本技術だが、一番難しい技術でもある。上位魔法使いのにもなると丸1日固定させていられるぞ。ま、練習あるのみだ。今日は個人の得意な属性でいいから魔球をできる限り静止されること。実査で決めた各パーティで練習だ。始め!!」
静止ねえ…とりあえずパーティで集まるか。
「まあ集まったとこでこれは個人練習の面が強いからねー。まあ個人でやって行こうか。」
とはニーナの弁。まあこいつもトップクラスの魔法使いらしいしな。そうなんだろう。とりあえず俺もやってみるか…今までで単純に撃つことしかしてこなかったからな。止めるのもイメージでいいんだろうか。なんかこう…グッと…
スッ…グググッ…パァン
固めようとしすぎたか…もっと浮かせるイメージの方がいいのかもしれないな。そこに固定するんじゃなくてフワフワ浮かせてその後止める感じで…
スッ……ピタッ
おっこれは上手くいったんじゃないか?とりあえずちょっと様子を見るか。
うん。大丈夫そうだな。他のヤツら見に行くか。
えっとニーダは…いた。
「よう。調子どうだ?」
「!?…カケルかよ…集中してたんだからやめてくれよな…」
「どうした?元気無いな?」
「前にも言ったけど俺は魔法はからっきしだからな。魔法の才能は全部ニーナに持ってかれちまったんだよ。多分な。」
本当に落ち込んでるみたいだな…やっぱり身内に比較対象がいると余計辛いもんなんだろうな。
「そういやニーナは?」
「呼んだかい?」
「うおっ!?ってニーナは練習しなくていいのか?」
「あー…私のレベルになると授業一コマ程度の時間だと特訓にもならないからなぁ…」
そういやこいつトップクラスの魔法使いなんだっけか。じゃあかなり保てるんだろうなぁ。
「ていうかカケルは?練習しないと。」
「ん?ああ、あそこにあるだろ?とりあえずあれでいいんだろ?」
「「え?」」
「皆さんどうかしたんです…え?アレなんですか?」
カティまで…そんな変なことしたか?俺?
「カケルって固定魔法使えたの?」
「いや、使えないけど…」
使えるどころか知りもしないけど…
「…え、じゃあアレどうやってるの?」
「だからこう…」
スッ……ピタッ
「な?」
普通に出来るぞ?
「いや、な?じゃねーよ…なんだよそれ…カケルも魔法できるのかよ…魔法知らなかったしひょっとしたら俺より下なのかなーとか思ってたのに…」
…案外ニーダってハッキリ言う奴なんだな…豆腐メンタルの俺は今ので少しダメージを食らったぞ…
「おーい。お前ら遊んでないでやれ…ってニーナのパーティか。どうかしたのか?」
レヴィ先生も来た。
「あ、先生…あの、これカケル君がやったんですけど…」
「カケル。これは静止させる練習だ。固定魔法を使っても…」
「いえ、先生これ固定魔法使ってないんです。」
固定魔法か…使い勝手良さそうだなぁ…今度ニーナにコツでも聞こうかなぁ。
「…え?…確かに使ってないみたいだな…」
「ニーナ、なんで先生固定魔法使ってないって分かるの?」
「時々魔力の流れを見ることができる人がいるのよ。固定魔法は周りの空間ごと固定するからそれでわかるんでしょうね。レヴィ先生だけじゃなくてシエツジ先生なんかもできるみたいよ。」
シエツジ…?ああ、担任の名前がそんな感じだったな。いい先生みたいなんだけど、初対面のインパクトでまだ少し怖いんだよなぁ…
「カケル。お前もう一度同じことできるか?」
「はあ…まあできますけど…」
さっきと同じようにすると、
「ふむ…なるほど。珍しいな。カケル、君はどうやらタイプ分けで言う[レールタイプ]のようだな。」
???わかんない…
「ん?魔法使いのタイプ分けは聞いたことがないか?一般的なのが[コントロールタイプ]で発動した魔法を後から操作するのに対して[レールタイプ]は発動する前にその魔法をどう操るか決めてから発動するんだ。他にもあるが、まあそのうちに魔基で習うだろう。」
「じゃあ先生、俺はこの練習どうしてればいいですか?」
タイプが違うというなら練習してもどうしようもないだろう。サボれるといいな。
「そうだな…タイプが違っても練習を繰り返せばある程度は別タイプの動きもできるし、そのための練習かな。ただし、うちの学校の教員にはレールタイプはいないからなかなか難しいと思うが…」
むしろ他の奴らより面倒なやつだなこれ…まあやるしかないよな。
「まあ戦闘時には好きな方を使え。レールタイプの戦い方なら教えてやる。」
「え?先生ってレールタイプなんですか?でもさっき…」
「さっき言ったろう。練習すれば別タイプの動きもできると。私は元がコントロールだからレールの人がコントロールを練習する感覚がわからないだけでレールタイプの動き自体はできるぞ。」
さすが魔法の授業の教員なだけはあるな。でもどう練習すればいいんだろうか。…そうだ。とりあえずその浮かせてるやつを動かすようにイメージしてみよう。
…ダメだ動かない…うーん…まあ練習を繰り返すのが大事なんだろうしそうそう簡単にいくのもおかしいか。
「さて、今日の魔育はそろそろ終わりにするぞー。次の授業に遅れないようにしろよー。」
まあコツコツ練習していけばいいか。そのうちできるようになるでしょ。
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