癒やしのお茶会――深まる絆と新たな誓い
保健室の窓から差し込む夕日は、いつの間にか夜の帳に飲み込まれようとしていました。無垢王が去り、超絶団が一時的に身を引いたことで、学園には束の間の静寂が訪れていました。
あおこは、緑茶が淹れてくれたポーションの空き瓶をぎゅっと握りしめ、仲間の顔を一人ずつ見渡しました。
「みんな、聞いてくれ。私、このままじゃ終われないんだ。ワサラー団を、この世界で誰もが知る『Sランクギルド』にしたい」
その唐突な宣言に、わさこが少し意外そうに眉を上げ、みるきぃは瞳を輝かせました。緑茶は「ふぇっ?」と可愛らしく首を傾げながらも、あおこの言葉を待っています。
「前世でもそうだった。最初はただ、ランキングに載って注目されたかっただけだったかもしれない。でも今は違う。この最高の仲間たちと一緒に、ギルドの頂点を目指したいんだ。そのために……次はダンジョンへ行く。実戦で経験を積んで、公式ランクを上げていくぞ!」
「ダンジョン、いいわね。あおこの『ワサビ・キャッチ』を試すには絶好の戦場だわ」
わさこが不敵に笑い、あおこの背中を強く叩きました。みるきぃもぴょんぴょんと跳ねて喜びます。
「Sランクギルド……かっこいいねぇ! 私も全力で魔法、サポートしちゃうよぉ!」
緑茶も、あおこの手を優しく握り直して、ふわふわとした笑顔で頷きました。
「あおこちゃんがそう決めたなら、私も一生懸命ついていくよぉ。どれだけ深いダンジョンでも、私がみんなを元気いっぱいに癒やしてあげるからねっ」
仲間の賛同を得て、あおこの決意はさらに固まりました。しかし、彼女の視線の先には、Sランクという目標のさらに奥にある「何か」がありました。
「……それに、この世界の歪みを正すには、いつかあいつに辿り着かなきゃいけない気がするんだ。この異世界の理を支配している、あの『最後の存在』にさ」
あおこの言葉に、一瞬だけ部屋の空気が張り詰めました。それはまだ誰にも正体の見えない、しかし確実にこの世界のどこかで全てを見下ろしている不穏な気配。
「ま、まずはダンジョン攻略からだけどな! 明日からは忙しくなるぞ!」
あおこが明るく振る舞うと、緑茶も「うんっ、明日も特製ポーションたくさん用意しとくねっ」と愛らしく応じました。こうしてワサラー団は、新たな目標を胸に、未知の深淵へと足を踏み出す準備を始めたのです。




