修行開始編・宴――再会、そして大空と雲の帰還
「なの」の圧倒的な力によって刺客は退けられ、死の砂漠にようやく平穏な夜が訪れた。修行の場であった庵の庭では、少年・華麗うどんが腕を振るい、食欲をそそる香りが漂っている。
「……よし、完成だ。俺特製の『勝利の祝宴カレーうどん』、冷めないうちに食えよ」
青いフードを被った華麗うどんが、大鍋から全員の器に料理を盛り付けていく。あおこ、ピンクのロングヘアをなびかせるヒストリム、黒髪ツインテールのじぇのさいあ、そしてなのが焚き火を囲んだ。
「おいしい……。修行の後のメシは最高だな!」
あおこが勢いよくうどんを啜った、その時だった。
「あら、楽しそうな宴ね。私たちも混ぜてくれないかしら?」
夜空から風と共に舞い降りたのは、透き通るような青い瞳を持つ美しい女性――七天候・大空のMoeだった。そして彼女の傍らには、優しげな微笑みを浮かべた青年、七天候・雲の和仁が寄り添っている。
「Moeに和仁!?」
わさこが驚きで立ち上がった。
結ばれた二人の帰還
かつての戦友との再会に、場がにわかに活気づく。
Moeと和仁は、今は互いに手を取り合うカップルとして、共に各地を旅していたのだという。
「わさこ、久しぶりね。貴方が新しいリーダーを育てていると聞いて、居ても立ってもいられなくて」
Moeが和仁の肩にそっと手を置く。和仁も頷きながら、あおこたちを見渡した。
「雲のように流れ歩いてきたけれど、やっぱり僕たちの居場所はここ、ワサラー団にあると思ったんだ。わさこ、もう一度僕たちを仲間に入れてくれるかい?」
「……当たり前じゃない! 二人が戻ってくれるなら、これほど心強いことはないわ!」
わさこの快諾に、ヒストリムが「わあ、美男美女のカップルだ! ボク、応援しちゃうよ!」とピンクの髪を揺らしてはしゃぎ、じぇのさいあも「……戦力としては申し分ないわね」と僅かに口角を上げた。
「へっ、客人が増えるならもっと作らねえとな」
華麗うどんが照れ隠しのように鍋を火にかけ直し、料理を次々と二人の前へ並べていく。
ワサラー団、再集結へ
夜空には虹色のオーロラが輝き、焚き火の光がMoeと和仁、そしてワサラー団の面々を温かく照らす。
かつての強者たちが復帰し、新たな仲間たちと絆を結ぶ。
「大空」と「雲」を得たワサラー団の勢いは、もはや誰にも止められないものになろうとしていた。
「よし! Moe、和仁! これからよろしく頼むぜ!」
あおこの高らかな宣言と共に、宴の夜は更けていった。




