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冷めた覚めた?


答えなきゃいけないのか、いまだに良く分からない関係性について


「俺は…2人とも嫌いじゃないし、喧嘩されると嫌だな…さっきも言ったけど、板挟みの状況はマジで気まずい…やっぱり、藤坪も含めて話し合いたいんだけど…ダメかな…」


「微妙に答えになってないけど…」


だって究極の選択肢じゃん、上部だけ仲良くされても嫌だし…


「部活辞められるのは困る、藤坪とはちゃんと仲良くして欲しい…合わない性格だと思うけど…」


「じゃあそういうフリをすれば良いって事ね、分かった」


「違う!ちゃんと、相手を理解した上で、だよ!…上部だけ仲良くしたところでどうせすぐ喧嘩するだろう、マジでちゃんと話し合ってくれ!頼むから…じゃあ俺抜きでも良い、お互い感情的にならずに、話し合いをしてくれ…ダメだったらそれは仕方ないからさ…」


そう、いくら俺が言ったところで本当に気が合わないならそれはそれで仕方のない事だ、その時は諦めよう



「…分かった、そこまで言うなら…今日、藤坪ちゃんと話し合ってみるよ」


良かった…どうなるかは正直怖くて考えたくないが、やはりキチンと話し合いをしないとダメだ、あとこっちの暴走の余波から来た喧嘩だから、こちらも気が気じゃないんだ…


「時間取らせて、ごめん、そろそろ戻ろっか」


「お、おぉ…」


なんとかこちらは穏便に済んだ


次は五次元と藤坪だ、今までお互いに色々思うところがあって溜め込んでいたのが今回ので爆発したのだろうか、修復、可能だろうか…自分で言っておいてとても不安だ…


「あの…五次元…」


「ん?何?」


「その…謝罪は必要だと、思う…昨日の2人の事は現場を見てないから分からないけど、五次元が強く言いすぎたんじゃないか…?藤坪にも目に余る事があったんだと思うけど…」


端的に言おうと思えば出来るはずなのに、全然言えない、やっぱり俺はダメだな、いざという時ハッキリ言えない…


「…うん、そうだね、柿本君の言う通りかもしれない、私の嫌なところが出たんだと思う」


良かった…伝わった喜びというよりも反論されなかった事への安堵だ


「柿本君もさ、私に遠慮しなくて良いからね、溜め込まずに、思った事はどんどん言って欲しい、ちゃんと聞くから…」


「…本当に?」


「うん、また同じ目に遭いたくないもん」


何も言い返せない…

こっちも色々と溜め込んでいたのにな…うむ、確かにそれは良くないし相手に失礼だな


1年棟の玄関には藤坪と歌恋、豊田先輩が立っていた


3人とも待っていてくれたのか…?


「…お待たせ」



「戒ちゃん…!」


「柿本君!」


「柿本さん…」


俺は戦争帰りの父親か、そんな演出しないでくれ、かなり恥ずかしいぞ…


この中だと…藤坪は勿論、豊田先輩にはメッセージで事情は説明したし、何があったか知らないのは歌恋だけか、でも藤坪辺りが色々吹き込んでそうだな 


「…藤坪ちゃん、後で話がある…」


「…なんで?」


おっと、コレはいけない、また不穏な雰囲気だ


「…藤坪、五次元としっかり腹を割って話し合ってくれ、頼む」


「…柿本君は火鞠ちゃんの味方なの?何を吹き込またの?」


なんでそんな蔑んだ目が出来るんだ、嫌だな、藤坪相手でも怯んでしまう


「い、いや、味方とかじゃなくて、そりゃお互いあると思うぞ悪い所は、話し合いをして欲しいんだ、2人で!…頼むよ…本当に…」


「…なんか、冷めたなぁ…」


…ん?なんか今ボソッと言わなかったか…?

いや、俺の耳にはキッチリ入ってきたのだが


いつかは、いつかはそんな日が来る事は予想していた、でもそれ…今か?


藤坪は何も言わずに教室に向かって歩き出して行った


「……」


俺は体が動かなかった


「…柿本君、大丈夫?顔色悪いけど…」


「戒ちゃん?足が、震えてる…」


「す、座りますか…?」


ああ、大丈夫だよ、と言おうとするが、声が出ない


「あの女…!」


五次元が後を追おうとするが、何とかそれは制止できた


「…い、良いんだ、それより、ちゃんと話し合いを、してくれ…」


良かった、体は動くし、声も出る


皆に心配されつつ、五次元と共に教室へと戻る


藤坪は…頬杖をつき、席にいた

怒っているのか、普段と雰囲気が、全然違う


こちらを見向きもせず、気怠そうにしている


…そんなに五次元と話し合うのが嫌だったのか?それとも俺の言葉に嫌気が差した…?

今日和解したばかりなのに何故…?


俺は常日頃思っていた事がある


藤坪はいつかちゃんと好きな人が出来て、付き合って、部活にも来なくなり、その前に俺とは疎遠になる、そういう未来は予想していた


…脈絡がよくわからないが、実際はショックだな…

あんなに優しかった奴がこんなプレッシャーを放つなんて

今の藤坪には軽口を叩けない


どうしたのかと聞く事も出来ない

聞く前に、理由は分かる


良い加減俺に愛想が尽きたんだ


過去の温情の惰性でここまで来ただけだからな、俺に魅力は、無い


そう、奴だって好意には限りがある


分かっていてもショックだし恐怖なのは変わらない

身近だった女子から冷めたなどと言われたらそれは…


所詮藤坪もカースト上位の人間、一度信用を失えばその相手には容赦がないんだ…


…だから身の丈に合わないって思ってたんだよ


だから嫌だったんだ…


あれほど言ったじゃねえか、なのにそれでも俺に執着して…


俺、尚更他人が信用出来なくなった…どいつもコイツも怖すぎる

注意しながら関わっているはずなのに、でも上手く行かない


保険をかけてもダメだという事がハッキリ分かった


まだ五次元と和解したのが救いだ、でもコレをキッカケに喧嘩に…なりそうだな、嫌だな…五次元の事だからそうは言っても結構ガンガン詰めそうな気がする


それだけなら良いけど、暴力とかはやめてくれよ…?

そういうの1番良くないからな…


って人の心配している場合じゃない、俺はさっきの事と、昼飯を食べていない事もあり、残りの体力はあまりないのだ


精神的にも体力的にも今が1番ピンチだ


いつもだったらこういう時、藤坪が…


もうそれは今までの話か、今は違うもんな


滑稽だ、多少なりとも有頂天になっていた自分が確かに存在した

身の丈に合わないって、分かっていたはずなのにどうして俺は…



…よく考えたら別にコレに関しては俺悪くなくない?向こうが勝手に好きになって勝手に冷めただけだものな、冷めたって言うか、目が覚めたのか…?


そんなのは良いさ、

身近な女子にソレ言われて態度変えられたら物凄くショックだってこと!!!!

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