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プロローグ
「やっと見えた…」
薄れゆく意識の中で、今まで1度も目にしたことの無い彼女の姿がようやく見えた…
手を伸ばし彼女の顔に手を触れる…
(暖かくて冷たい…)
その瞬間、彼女の頬からひとすじの涙が自分の手に伝ってくる…
「やっと…やっと姿を見せてくれたんだね…」
そう呟き彼女の手をとる…
彼女は俺の身体を抱きしめる…
「ずっと会いたかった…ありがとう…」
そう彼女に伝え眼を閉じる…
暖かい一筋の涙が頬を伝う…
走馬灯のようにいままでの出来事が思い出される…