1月3日
なぜ雪女は炬燵に入りたがるのか?
今日、1月3日はフランスの軍師、ルイ=ガブリエル・スーシェの命日である。
この人物の持てる力を最大限まで生かせなかったと、かの有名なナポレオンは言っていたらしい。
今ならナポレオンの気持ちに共感出来るかもしれない。
人が炬燵に入るのは寒いからであり、そして炬燵の温もりが気持ちいいからである。
雪女が炬燵に吸い込まれるのが分からない。
雪女の半分の成分は人でできているのかも知れない。
そして雪女が炬燵に入らなければ我が家の食費も抑えられるのかもしれない。
まあ冬はアイスクリームが安いのでいいけれど。
そんなことを思いながら彼女の長い雪のような白髪をとかしている。
そう彼女は水風呂上がりだ。風呂ではない。水風呂。
湯を冷やして入ってもらっているので、水道代が増えたりはしない。
彼女の後髪を一束に結び終えると戦争が始まる。
プレイするのは農業シミレーションゲームだ。
12時間で1年の時を終えるこのゲームには魔物が住んでいる。
パッケージを見たときはのほほんとしていたがプレイしてみたら違った。
周期的に奴らがやって来る。
そう、イナゴの大群や台風だ。
しかし、それだけの対策しかしていないと、小さな虫や病気が発生し、作物が全滅しゲームオーバーとなる。
定期的にふたりでプレイするのだがクリアしたことは一度もない。
そして今回も1年を終えることは出来なかった。
「あのイナゴども凍らせられないかしら」
「大量のイナゴの氷像とか気持ち悪そうだな」
今回も敗因はイナゴだった。
グラフィックがリアルすぎるこのクソゲーは飽きそうで飽きない。
寝る前に一息として、俺は赤福ぜんざい、彼女は赤福氷を食べる。
毎年伊勢の親戚から大量の赤福が送られてきてたりもする。
傍から見ると、ぜんざいと抹茶のかき氷を食べている兄妹に見える。
そんなことはないのだが。
部屋の温度を20度に設定して寝る。
彼女も俺も耐えられる温度なのだが、彼女が俺の布団に入ってきたら、朝方ふたりして濡れ濡れになってそうだ。