表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/50

1月3日

 なぜ雪女は炬燵に入りたがるのか?


 今日、1月3日はフランスの軍師、ルイ=ガブリエル・スーシェの命日である。

 この人物の持てる力を最大限まで生かせなかったと、かの有名なナポレオンは言っていたらしい。

 今ならナポレオンの気持ちに共感出来るかもしれない。

 人が炬燵に入るのは寒いからであり、そして炬燵の温もりが気持ちいいからである。

 雪女が炬燵に吸い込まれるのが分からない。

 雪女の半分の成分は人でできているのかも知れない。

 そして雪女が炬燵に入らなければ我が家の食費も抑えられるのかもしれない。

 まあ冬はアイスクリームが安いのでいいけれど。


 そんなことを思いながら彼女の長い雪のような白髪をとかしている。

 そう彼女は水風呂上がりだ。風呂ではない。水風呂。

 湯を冷やして入ってもらっているので、水道代が増えたりはしない。

 彼女の後髪を一束に結び終えると戦争が始まる。


 プレイするのは農業シミレーションゲームだ。

 12時間で1年の時を終えるこのゲームには魔物が住んでいる。

 パッケージを見たときはのほほんとしていたがプレイしてみたら違った。

 周期的に奴らがやって来る。

 そう、イナゴの大群や台風だ。

 しかし、それだけの対策しかしていないと、小さな虫や病気が発生し、作物が全滅しゲームオーバーとなる。

 定期的にふたりでプレイするのだがクリアしたことは一度もない。


 そして今回も1年を終えることは出来なかった。

「あのイナゴども凍らせられないかしら」

「大量のイナゴの氷像とか気持ち悪そうだな」

 今回も敗因はイナゴだった。

 グラフィックがリアルすぎるこのクソゲーは飽きそうで飽きない。


 寝る前に一息として、俺は赤福ぜんざい、彼女は赤福氷を食べる。

 毎年伊勢の親戚から大量の赤福が送られてきてたりもする。

 傍から見ると、ぜんざいと抹茶のかき氷を食べている兄妹に見える。

 そんなことはないのだが。


 部屋の温度を20度に設定して寝る。

 彼女も俺も耐えられる温度なのだが、彼女が俺の布団に入ってきたら、朝方ふたりして濡れ濡れになってそうだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ