6月21日
今日は6月21日、夏至である。
夏至と言ってもうちではタコを食べる風習があるわけではない。
先ほど夕食時にテレビでスウェーデンの夏至祭が紹介されていた。
広場で弦楽器やアコーディオンの音色が響き、草花で飾られている白樺で作られたメイポールが立てかけられていく。
メイポールが完成すると、それを中心として大人と子供が隔たりなく手をつないで踊る。とても幸せそうだ。
祭りと言ったら華やかなご馳走だ。
今夏の初めて採れたイチゴに、ディルというハーブと一緒に茹でたじゃがいも。オイルとハーブを掛けられたおろしたままのサーモン。ニシンの酢漬けにスペアリブ。
観ていた時間帯が昼だったら食欲がそそられていたかもしれない。
彼らは歌うのが好きなようで、誰か一人が口ずさむと連鎖して大合唱になる。
この祭りの夜は独り身の人にも意味があり、七種類の草花を枕の下に敷いて寝ると恋が成就すると言われている。
日本にも似たような風習があるなと思ったら、七草粥であった。
そんな中うちでは新たな試みが。
暗くした部屋に1つの小さなキャンドルが灯されている。
部屋にはそこを中心としてラベンダーとローズマリーの香りが充満している。
今回ばかりは彼女には雰囲気を壊すゲームを止めて貰っている。
キャンドルナイトだ。
「洞窟にいた時の事を思い出すわ」
「焚き火ではなくて蝋で?」
「焚き火だと洞窟が崩れるか私が溶けるかするからね」
「近づかなければいいんじゃないか」
「そしたら私が寂しいじゃん」
大層に可愛らしい理由だった。
「だから街で私が持っても大丈夫な燭台を買って使っていたわ、その燭台無くしたけれど」
毎日顔を合わし話していると、こんな時に話題がなくなる。
「チェスでもするか?」
「賛成」
二分の一がスウェーデン




