1月2日
昨日、あんな事があったので買い物に付き合わせる。
昨年買い為しといたおかげか必需品は切れていない。
だ、けれど、ショッピングモールへと向かっている。
初売りを出かける理由にこじつけた。
しかしながら公共交通が使えないのです。
なぜならばとなりえお歩いている娘が雪女だからです。
ヒーターで溶ける。
そんな中うちの娘は寒空の下、元気なんです……。
11時過ぎに着いた。
服袋や初売り目当ての客はまだ列になっていた。
「あ、暑い。溶ける~」
「ほら、突っ立ってないでいくぞ!」
俺は彼女の手を掴んで向かった、アイス屋に。
彼女がアイスを食べている中、俺は考える。どうすれば彼女を溶かさずに買い物ができるのかを。
そして。
彼女にシェイクを飲ませながら移動することで問題は解決した。仕方がない、だって溶けるんだもん。
シェイクを売っているお店がRPGの宿屋みたいになっていた。
試着はしなかったが彼女に服を買い、遅めの昼食を摂る。
「冬に冷麺ってあるんだな」
「おいしいよ? 一口食べる?」
「遠慮しとく」
冷たい空気が通り抜ける商店街のほうが溶けにくいと思ったが、そこは地元住民でごった返すと思うので、移動しにくさが勝り商店街はないな。
そんな中、彼女が頼んだデザートのアイスが運ばれてきた。
「君も何か食べなよ」
「じゃあ、味噌ラーメン、チャーシュー大盛下さい」
そのままの流れで注文すると向かいの娘に変な顔をされた。
帰り道、人気のない公園の前を通りかかった。
さすが年始と褒めるべきか、雪が積もりに積もっていた。
「ね~ね~、見てみて。覇〇斬」
彼女が手を振りかざすと、公園に巨大な剣の氷像が出現した。
飾りまでしっかり再現されてた。
そういえば最近、天使が旅するRPGをやってたな、この娘。
俺は彼女を小脇に抱えると家まで猛ダッシュした。
翌朝、ニュースになってた。